【1600文字棋書レビュー】『現代後手四間飛車のすべて』~居飛車党も読むべき名著だが非常に高レベル~

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ということでこれを読みました!

後手四間飛車のすべて

名著と評判だったのでずっと気になっていたんですよね。

自分は四間飛車も良く指すので定跡をアップロード!

目次

第1章はエルモ急戦

エルモ急戦です。最初はエルモ急戦の成功パターンを披露して、その後は対策。

△4三銀型四間飛車と△3二銀型四間飛車の対策が書かれているのでどちらかだけでもOK。自分が指す方を優先して読んだ方がいいと思います。

この急戦に関しては比較的にとっつきやすいので初段前後のレベルの方にもおすすめ。エルモ急戦に悩む四間飛車党は必見の内容だと思いました。

定跡難易度は△4三銀のほうが簡単だと思います。悩んでいる人はそっちを優先でいいと思います。

第2章は左美濃~銀冠穴熊

今流行中の▲7九玉型左美濃です!

ただ、先手は左美濃ではなく銀冠経由の銀冠穴熊にしてくる定跡になっています。

▲7九玉型左美濃のままで戦う定跡もあるのでそっちも読みたかった!

でも、このような形から右玉のように変化して棒銀で穴熊を潰す手順はめちゃくちゃ勉強になりました。この章も比較的にわかりやすいので初段前後の方でも読みやすいと思います。

第3章はトーチカ(ミレニアム)対策

こちらもミレニアム定跡の最新形。ここら辺から少しずつ難しくなってきますが、この対策は知らないと指せないレベルなので、四間飛車党は必読の内容だと思います。

あと、三間飛車がどうしてミレニアムに強いのか書かれていて勉強になりました(笑)

この章はミレニアムに悩むすべての振り飛車党が読んだ方がいい内容です!

第4章は△9五歩型位取り四間飛車vs居飛車穴熊

非情に難易度が高いのがこの章です。

何十年も続いているこの定跡の最新型ですから、どうしても難しくなります。

居飛車穴熊の左金の位置などで定跡も変わってきて難解ですからね。この章はたぶんアマ高段じゃないと手に負えないクラスの難易度です。

プロでも結論が難解っていうものが多いですからね。無理して読まなくてもOKだと思います!

第5章は端歩突き穴熊vs振り飛車ミレニアム

この章を読むために、この本があると言ってもいいくらい素晴らしい内容です!

・端歩突き穴熊vs藤井システムの現状(及び右銀急戦)

・端歩突き穴熊のメリット

この冒頭のまとめが最高に勉強になりますので、居飛車党でも読んだ方がいいと思う内容になっています。

端歩突き穴熊対策として振り飛車ミレニアムがあるわけですね。

居飛車党と四間飛車を指す人は必見です。

ただ、内容は難しいので、丁寧に読まないといけないんですね。内容的には有段者向け。

玉頭戦になれば、振り飛車ミレニアムが有利になるわけで居飛車穴熊としてはかなり厄介な相手が誕生したなと。

振り飛車党としてはバンバン攻めることができるの気持ちいいんですが。

第6章は駆け引き

これも絶対に読んで欲しい内容ですね。

普通ならこういう形で美濃囲いを作るわけなんですが(天守閣美濃藤井システムを使うため)、振り飛車ミレニアムや耀龍四間飛車を使うためには、この形を作らないといけないわけです。

でこの形だと居飛車側の天守閣美濃が復活できるんです。

よって、序盤戦術の駆け引きはカオスになりつつあるんですよね。

その周辺の一手一手の意味が詳しく書かれていてとても勉強になります。

ここも居飛車党も読んだ方がいい内容。ただし、レベルは有段者向けです。

まとめ

序盤の内容は比較的にとっつきやすいんですが、終盤の内容はかなり難解です。

ただし、終盤は居飛車党も読んだ方がいい内容なので、名著であることは間違いない!

全体的にレベルが高い本なので、無理せずに何度も読みたい感じですね。

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投稿者:

D

小説家になろうで、小説を書いています。 得意ジャンルは、ラブコメ、SF、歴史もの。 このサイトでは、オリジナル小説・詩・ゲームの紹介や読んだ本の書評をしていきたいと考えています!

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