対振り棒銀の駒組で注意しなくちゃいけないこと!

ということで自分の棒銀ノートの基本編を作ったのでみなさんにも還元します。

開戦前の3つの注意しなくてはいけないことです。

将棋盤

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①船囲いの左金について

この金ですが先手なら上がる。後手ならそのままが一番ですね。

後手は一手差を挽回するためにここで工夫します。

②4筋の歩は必ず突く

ここをつかないと棒銀の攻撃力が半減します。

棒銀戦法は棒銀+早仕掛けで攻める戦法です。ふたつの攻め筋があってこそなんで注意してください。

③飛車側の端歩突きは不要

この端歩は不要です。

古い定跡書だと突いているものも多いんですが(渡辺先生の本だと突いていますね)

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基本的に攻めを急ぎたいので不要です。この一手差が後々大きな差になることが多いので速攻をかけるのがいいですね。

藤井猛先生の名著『四間飛車の急所』では端歩突きされていないので00年代初頭~中期くらいで結論が入れ替わっているはずです。

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次回は自分の独自研究を含んだアマチュア向けのわかりやすい棒銀定跡研究を披露できたらいいなと!

終盤力は詰将棋力だけじゃない!?~級位者の方が目に見えて終盤が強くなる方法~

はじめに

終盤力を強化したい。みんなそう思いますよね。

じゃあ、終盤力を要請するためにたくさん詰将棋を解こう!!と思って詰将棋をたくさん解きました。

でも、「あれ意外と終盤がうまくならないぞ」と思う人も多いでしょう。

そういう方はある意味で詰将棋力だけじゃなく、総合的な終盤力を鍛えた方がいいかもしれません。

総合的な終盤力とは?

終盤力=詰将棋力+寄せの力(必至)+受けやしのぎの力+囲い崩しの知識+端攻めの知識

これで形成されていると思います。そう意外にも終盤は詰将棋力だけじゃないんです。もちろん詰将棋力は最も基本的な読みの力を培うので最重要なことには変わりませんが!力と書いてあるのは養成に時間がかかるものです。純粋に読みの力を強化しなくちゃいけないですからね。

でも、知識は力に比べて知っているかどうかです。

目に見えて終盤力を強化するには?

だから、知識の部分(囲い崩しと端攻めの知識)を勉強してみましょう!

力に比べて知っているかどうかなのですぐに強くなりやすいです!

囲い崩し

囲い崩しは矢倉や美濃囲い、穴熊などを潰すための急所を攻める手筋の勉強です。

囲いを崩さないと詰ませる技術が生かせないことも多いですよね。

初めて勉強する人はこちらを↓

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すでにある程度知っている人はこちらの本をお勧めします

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佐藤康光会長の本の方が簡単なので、基本的に上をお勧めします!自分も振り返ると級位者時代に難しい問題集に手を出して挫折して時とお金を無駄にしたことが・・・(笑)

端攻め

端攻めは居飛車党振り飛車党ともに必須の知識です。

矢倉を崩したり、穴熊を崩したり、美濃囲いを崩すのに多用しますからね。

矢倉・角換わり棒銀・対抗形・相振り飛車。

端攻めがうまく決まれば終盤を有利に展開できるのでこの知識を知っておくといいと思います。

級位者の方向けの端攻め本はこちら!

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相振り飛車をする人は『相振り飛車を指しこなす本』も必須ですよ~

まとめ

以上、たくさん書いてきましたが、一つだけ注意してほしいのはこの知識の勉強を詰将棋を解きながらやるのがベストですw

知識だけじゃなく力も最終的に伸び悩みやすいですから(経験談)

【矢倉5手目▲6六歩をあきらめない】対左美濃急戦の構想メモ

はじめに

ということでTwitterでつぶやいた構想のメモです。

twitter

袖飛車総矢倉が難しいのは後手依存だからです。

参考書

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棋譜

手合割:平手
先手: 先手 / 後手: 後手
後手:
手数—-指手———消費時間–
1 7六歩(77) ( 0:00/00:00:00)
2 8四歩(83) ( 0:00/00:00:00)
3 6八銀(79) ( 0:00/00:00:00)
4 3四歩(33) ( 0:00/00:00:00)
5 6六歩(67) ( 0:00/00:00:00)
6 6二銀(71) ( 0:00/00:00:00)
7 5六歩(57) ( 0:00/00:00:00)
8 8五歩(84) ( 0:00/00:00:00)
9 7七銀(68) ( 0:00/00:00:00)
10 6四歩(63) ( 0:00/00:00:00)
11 7八金(69) ( 0:00/00:00:00)
12 3二銀(31) ( 0:00/00:00:00)
13 4八銀(39) ( 0:00/00:00:00)
14 4二玉(51) ( 0:00/00:00:00)
15 5七銀(48) ( 0:00/00:00:00)
16 3一玉(42) ( 0:00/00:00:00)
17 5八金(49) ( 0:00/00:00:00)
18 7四歩(73) ( 0:00/00:00:00)
19 6七金(58) ( 0:00/00:00:00)
20 7三桂(81) ( 0:00/00:00:00)
21 2六歩(27) ( 0:00/00:00:00)
22 6三銀(62) ( 0:00/00:00:00)
23 2五歩(26) ( 0:00/00:00:00)
24 6五歩(64) ( 0:00/00:00:00)
25 4六銀(57) ( 0:00/00:00:00)
26 5四銀(63) ( 0:00/00:00:00)
27 6五歩(66) ( 0:00/00:00:00)
28 同 銀(54) ( 0:00/00:00:00)
29 5五歩(56) ( 0:00/00:00:00)
30 8六歩(85) ( 0:00/00:00:00)
31 同 歩(87) ( 0:00/00:00:00)
32 8五歩打 ( 0:00/00:00:00)
33 7九角(88) ( 0:00/00:00:00)
34 8六歩(85) ( 0:00/00:00:00)
35 8八歩打 ( 0:00/00:00:00)
36 8五桂(73) ( 0:00/00:00:00)
37 8六銀(77) ( 0:00/00:00:00)
38 6六歩打 ( 0:00/00:00:00)
39 5七金(67) ( 0:00/00:00:00)
40 7五歩(74) ( 0:00/00:00:00)

変化:29手
29 6六歩打 ( 0:00/00:00:00)

変化:28手
28 同 桂(73) ( 0:00/00:00:00)
29 6六銀(77) ( 0:00/00:00:00)
30 8六歩(85) ( 0:00/00:00:00)
31 同 歩(87) ( 0:00/00:00:00)
32 同 飛(82) ( 0:00/00:00:00)
33 8七歩打 ( 0:00/00:00:00)
34 8三飛(86) ( 0:00/00:00:00)
35 5五歩(56) ( 0:00/00:00:00)

棋書1500文字レビュー『大橋貴洸の新研究 耀龍ひねり飛車』

はじめに

ということで今日はひねり飛車の本のレビューをしていきます。

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普通の相掛かりではありえない5手目▲9六歩からはじまるオープニング!

ひねり飛車といえば平成初期前後には「先手番の必勝戦法」と言われて羽生の頭脳でもかなり詳しく取り扱われている戦法でした。

ただ明確な対策が生まれたせいで激減してしまったんですよね。

でもこの耀龍ひねり飛車は▲7八金をせずに組むので新しい定跡になっています。

この動きから縦歩取りとも呼ばれています!

この後の青丸のどの駒が動くかが分岐していきます。

この本のまとめは相当うまく練られていて、最初にそこから読んだ方がいいかもです。

頭が整理されて変化に望めますね。

第1章△3三金型

これは悪形だけど意外と飛車を抑え込める感じの将棋になります。

この変化は枝分かれが多いので級位者の方にとっては結構鬼門かもw

飛車がさばけるかどうかというのがポイントで攻めまくる振り飛車っぽくなります。攻め好きにおすすめの戦法ですね。

ただし、かなりスピード勝負の1手さになりやすいので有段者向けの将棋かなと思います。

理想形に組んでどう仕掛けるかを中心に読んでいくといいと思いますね。

理想形のひとつ。

第2章△8四飛型

これは1章と違って筋がいい感じの受け方。ただし、激しい空中戦になりやすいです。

大駒総交換を狙いに行くのが戦略ですからね。

これが理想形。

ちょっとアヒルっぽい感じもありますね。低い陣形にして大駒総交換を狙い攻めつぶすみたいな(笑)

指しこなすのにはスピード感覚・受けの力が必要な形。

章の終わりのほうではアヒルも登場しますので、これは完全にアヒルじゃないかなと(笑)

第3章△4一玉型

これは後手が一歩捨てて固くする戦法ですね。

これは先手が速攻で▲8六飛とぶつけていくのが推奨されています。

これは横歩取りの青野流に近いイメージw

手が広いので力戦調になりやすい形。敵の囲いもいろいろあるので難しい話だと思いました。

第4章△5二玉型

定跡的にはここが一番難しいと思います。はっきり言えば大乱戦。

ただおもしろいのは中住まいの倒し方をこれでもかと書いてあるので中住まいが苦手な人は勉強になると思います(笑)

中住まいを崩すのはかなり手筋が必要になってきますのでそこを学ぶことができますね。

ここだけ仕掛け方も少し異質なので何度も読まないといけないところだと思います。

第5章△7二銀型

これだけ縦歩取りの変化にはなりません。

ここから通常のひねり飛車にするパターンと耀龍ひねり飛車にする2パターンがあるそうです。

通常ひねり飛車は雁木などで対策されることで厳しいということで耀龍の出番です。

この戦い方ではお互いにしっかり囲い合って戦う形ですね。級位者の方はここから読んだ方がいいかもです。

通常のひねり飛車では厳しかった状況も耀龍なら戦える!というのはおもしろいです。ここの戦い方は対抗形っぽいのでみんなやりやすいと思います。

他の章との応用になる部分もあるのでやっぱり何度も読まないといけない気がする。

まとめ

基本的に空中戦になるので級位者の方には少し難しいかもしれません。

ただ、先手相掛かりなら確実に誘導できるポイントは夢がありますね。

ひたすら攻める激しい将棋になりやすいので、攻め将棋の人にははまる戦法だと思います。

本書の内容はやはり高いので有段者向けの本だと思いました。

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【よもやま話】居飛車急戦vs振り飛車における飛車側の端歩について

はじめに

ということで今日は端歩の話です。

居飛車急戦vs振り飛車において美濃側の端歩はどちらも必須。

じゃあ、反対側は??

結構疑問に思うことだと思います。

ここ!!無意識でついている人も多いんですが、実はあんまり大事じゃないことの方が多いのも事実ですw

結論

個人的にはこのツイートした感じの意識で指しています。

暴論を言ってしまえばエルモ以外は不要だと思ってますw

でも、エルモにおいてここはかなり重要で速攻で斜め棒銀するとき以外は突くことが多いです。

4八金型は必須に近い。それ以外も持久戦調になった時は突いた方がいい。

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【定跡研究】3手目▲5八金戦法について~後手が一手損角換わりした場合のはめ手順~

前回はこちら

前回の入門編はこの戦法の概要を説明しました。

この後、相手が居飛車党で一手損角換わりをしてきたらどうするんだということを思う人もいるでしょう。角の頭ががら空きだから飛車先の歩交換しちゃおうなんていう後手がいるかもしれません。

▲7六歩 △3四歩 ▲5八金右のあとの

△8八角成ですね。

それに対して▲同 銀 △2二銀は必要ですね。

▲7八金 △3三銀

自分の一手損角換わり対策ではこの赤丸の銀はこの位置で保留します。

そのほうが早繰り銀の効果が抜群になるんです。↓が詳細版です。

▲2六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩

これに対して飛車先の歩は受けません。しかし、次の一手は必須です。この一手が落とし穴に誘導するんですね。

▲6八玉です。

それに対して後手が飛車先の歩を切ってくるとどーんだよーです。

△8六歩 ▲同 歩 △同 飛

▲7五角という返しが強烈です。

△8二飛▲5三角成と言う風に馬成りを防げなくなります。

これで先手が有利ですね。一手損から一直線で飛車先の歩を切るのは悪手。

後手がじっくり組むなら上のリンクで紹介した一手損角換わり対策と合流していく感じで悪くない。

ということで矢倉にはできませんが一手損はドンドン来て欲しい感じですw

勝率も悪くないのでこの戦法を潰せるかどうかは後手が矢倉か雁木に組んで戦えるかにかかってきています。

ということで次回以降はいよいよ本命の変化です。

【定跡研究】3手目▲5八金戦法について(入門編)

はじめに

ちょっとマイナー戦法ですが今日から3手目▲5八金戦法を研究しています。

3手目▲5八金戦法とは?

この戦法をお勧めするのは居飛車党で矢倉好きの人です。

まず、角道を開けます。矢倉をやりたい人はこの初手ですよね?

で△8六歩なら矢倉です。でも、△3四歩だと・・・

じつは矢倉にできないんですよ。ここからだと相居飛車なら横歩取りor一手損角換わり。

もしくは振り飛車になるであろう序盤です。そして矢倉党のほとんどは横歩嫌い(偏見)

だけどできるかぎり矢倉にしたい(相手が振り飛車党だったら無理ですがw)

だからここから無理やり矢倉にする余地を残すのがこの一手。

ここから相手は居飛車党ならかなりの確率で矢倉にすることができます(無理くり一手損角換わりにしてきたら返し技があります。それはまた後で書きますね)。

つまり、矢倉党歓喜の戦法なんですよw

さらに相手が振り飛車党ならば、それはそれで利点があります。それが右四間飛車です。

相手が振り飛車党の場合

後手が4手目でノーマル振り飛車or雁木を志向してきた場合ですが、なんと飛車先の歩を突いていないことで先手番でも飛車先不突き右四間飛車が可能になる利点があります。

飛車先の歩を突いていると将来角の打ち込み場所になったりして傷になるので、これは結構嬉しいんですよ。

こんな感じで先手番なのに飛車先不突き右四間飛車にできますね。

よってわかりやすい先手の将棋になります。

ちなみに後手が角交換振り飛車党だった場合は普通の対抗形になりますw

ということで次回はいよいよ相居飛車編です。

【定跡研究】▲左美濃vs△三間飛車左銀速攻~居飛車が玉頭銀を受けずに囲いを急ぐ場合~

はじめに

ということで最近の三間飛車に穴熊を使う人は減って左美濃orエルモが多いですよね。

三間飛車も居飛車もどっちも使う自分としては結構気になるところです。

初手から

▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △4四歩 ▲4八銀 △3二飛
▲6八玉 △4二銀 ▲7八玉 △6二玉 ▲5六歩 △7二銀
▲5八金右 △7一玉 ▲9六歩 △9四歩 ▲5七銀 △4三銀
▲2五歩 △3三角 ▲7七角 △5四銀

ここら辺に組むのにはいろんな指し方がありますが、自分がよくやる感じで作ってみました。△5二金を保留して左銀速攻をかける感じですね。

この形の分岐点は次の一手です。

居飛車がこの左銀の速攻に対してどう動くのかです。

①無視して囲いを急ぐ

②歩を動かして進行を妨害

③銀を動かして進行を妨害

この3パターンが考えられます。どれも一局で、好みもありますね。

まずは速攻を受けない場合を考えてみます。

①居飛車が囲いを急ぐ

実際ここから居飛車は穴熊にも左美濃にもできます。ただ、左銀速攻に穴熊に組むのは勇気が必要なので左美濃に妥協する人が増えていますね。

▲8八玉△6五銀▲7五歩△7六銀

美濃を完成させずに猛攻です。

▲6八角△4五歩

ここからは振り飛車の速攻にありがちな△4五歩からの王手ですね。どの駒で守るかいくつか選択肢があります。

例えば▲7七桂。ただしこれは、△同銀から玉頭の猛攻が炸裂して一気に居飛車だけ終盤になってしまうのでおもしろくない。振り飛車優勢。

もしくは、▲6六歩も考えられますが、その場合は飛車を振り直してわかりやすい攻め筋があるので三間飛車有利(これも考えて美濃を完成させていません)

▲6六銀

なのでここはこれしかないかなと思います。

△6四歩▲7八銀△4二飛

とりあえず飛車をさばきやすい形に持っていくのが攻めやすいかなと。

ちなみにここから△6二飛にして玉頭戦を仕掛けていくのもかなり有力です。

参考図

このあとは一例ですが三間飛車がガンガン攻めていくことになります。

▲7七銀引△同銀成▲同 銀△7六銀▲8六歩△7七銀成▲同 桂△7四歩

こんな感じで居飛車としては先手で振り飛車相手に受けまくらなくちゃいけないのでかなり不満だと思います。

よって①の方針は無理筋だと私は考えますね。一直線で囲いに行っても左銀速攻はかなりこわいです。

次回以降、②と③を考察していきたいと思います。

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羽生式右玉を研究する①

ということで最近はネット将棋の過去棋譜から羽生式右玉を研究しております。

今の課題局面はこんな感じ。

ここから後手の指し方が多くて面白いと思います。

局面は早繰り銀vs羽生式右玉ですよね。

①ここから銀矢倉を作ってねじりあいに移行する(ただここからすぐに△4三銀は不利なのでなにかしらのカバーが必要)

②右玉から中住まいに組み替えて▲3五歩△4五歩▲3四歩△5五銀と決戦に挑む。

最近の流行は①ですが、②もかなりいけると思うんですよね。

羽生式右玉の最大のメリットは広さだと思います(△5二金型のほうが固いけど、あえて△7二金型にすることで広さがある)。一手中住まいにするだけでこのバランス最強の広さを獲得できるのすごいなぁと思います。

ここから決戦で△同銀として▲同歩△8六歩▲同銀△6五歩とかで玉頭戦による決戦です。

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(叡王戦観戦記)木村一基 九段 vs. 都成竜馬 七段 ~後手雁木対策の左美濃炸裂!

ということで昨日の叡王戦すごかったですね。

都成先生の後手雁木に対して、左美濃早繰り銀で対抗する木村先生。

この対策めちゃくちゃ強いんですよね。左美濃の勝率が結構高いと思います。

雁木の良さって攻撃力なんですが、この左美濃がそのお株を奪っていて雁木が主導権を握られやすいんですよね。

でも、さすがは都成先生。

雁木側が玉頭からカウンターを仕掛けて混戦へ。

でもここからが千駄ヶ谷の受け師。

絶妙なバランス感覚とかわしかたでいなして、さらなるカウンターが炸裂!!

広くて捕まりにくい形を活かしてみごとに木村先生の勝利!

まさに王道木村将棋!

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