【アニメ・マンガネタバレ注意】ダーウィンズゲーム感想&考察

じつは、昨日からこのアニメにはまりまして、電子書籍で原作を一気に大人買いしました。

1巻から19巻w

昨日、ほぼ徹夜で読んで、もう三周してしまいました(笑)

ということで、ドハマりしたので、こちらの感想と考察記事を書いていきますw

アニメだと結構、情報満載で新しい知識が入ってくるので、そちらの整理もしていきますw

アニメと漫画のネタバレが含まれるので、ご注意ください。

こちらが主人公のスドウ カナメです↓

あらすじ

普通の高校生”カナメ”は、 友達からスマホゲームの招待を受ける。

何気なくそれを承認した結果、いきなり蛇が現れてかみつかれる。

体調が悪いと考えたカナメは学校を早退するが、帰宅途中のパンダの着ぐるみから突然命を狙われるのだった。

“ダーウィンズゲーム”とは、参加者たちが殺し合いポイントを奪い合うデスゲームだったのだ……

ダーウィンズゲーム とはなにか?

スマホゲームに見せかけた殺し合い。

1ポイント=10万円の価値があり、各々が持っているポイントをかけて殺し合う。

参加者はランダムで、異能(シギル)を与えられて、それを駆使して戦い合う。

ポイントをガチャやアイテムなどに課金できるソシャゲスタイル。

一般人は、ゲーム会場からなぜの力で隔離されて、参加者たちだけがゲームに参加する形。昔流行したmixiのように、招待制のゲーム。

死亡したプレイヤーの遺体は、マインクラフトのように周囲の環境とともにブロック状に消えていく。

この作品の魅力

・異能バトルアクションと頭脳戦の融合

・かわいいヒロインたち

・ダーウィンズゲームとはなにかに迫っていくミステリー性とSF性

PV

アニメ第1話「 初陣 」前編感想(原作1巻)

あらすじ

上述参照

感想&考察

分けも分からずに、ゲームに参加させられる主人公。

それに対して、パンダの着ぐるみがおそいかかえる。

アニメでは、バンダ君のバッググラウンドことは流し気味にして、カナメの交友関係をその分付け足していました。

ここらへんは良改編だと思いました。

初心者狩りで有名なパンダの男に対して、カナメは友人のキョウドウ・気まぐれに携帯のメッセージで助言してくれる”シュカ”に助けられて逃げまくります。

しかし、パンダの異能”透明化”に大苦戦。

彼らは、立体駐車場に逃げ込むのでした。

ここらへんの緊迫感とテンポの良さに引きこまれました。

情報がほとんどわからない&襲ってくるのがかわいいパンダの着ぐるみ。

これが、非日常感を強く表現していますね。

視聴者に共感を促して引きこまれる導入方法だと思いました。

今回の話で分かったこと

・ダーウィンズゲームは殺し合い。

・アプリ上でサーチされる。

・参加者には異能が付与される。

・死亡した敗者は、ブロック状に遺体ごと消去される。

アニメ第1話「 初陣 」後編感想(原作2巻)

(あらすじ)

なんとか初戦を勝ち抜いたカナメ。

しかし、ゲームの情報はよくわからない。

なにか情報を得るために、初戦でアドバイスをもらった “シュカ” (上の表紙の女の子)との接触を試みるのだった。

しかし、異能の扱いを知らないカナメは、シュカの誤解を生んで、交渉は決裂。

カナメはギリギリの戦いの中で、自分の異能を見つけていく。

(感想と考察)

またまたわけもわからずに、殺し合いに参加させられてしまったカナメ。

後編の見どころは、前編以上に激しいアクションシーン。

シュカのキャラクターがとても魅力的なんですよね。可愛い中に狂気が多分に含まれていて、宙を舞う姿がすごくいい。

下手なデスゲームだと、なかなか女の子をこう優雅に描くのはなかなか難しいんですが、うまいんですよね。

この話に魅了されて、私はどはまりしました。

今回の話で分かったこと

・リタイア方法はない

・カナメのシギルは識別不能

アニメ第2話「 渋谷 」感想(原作2巻)

(あらすじ)

シュカをなんとか破ったカナメ。シュカから、「家族=クラン」になって欲しいと頼まれて、二人は同盟関係へと移行する。
そして、新しく予告された「宝探しゲーム」というイベント。
シュカとの渋谷デート
新たな挑戦者の出現。そして、はじまる宝探しゲーム。

(感想と考察)


イベント盛りだくさんの回でした。

作中最強クラスの使い手”シュカ”との同盟関係も作られて、ここからついに新たなステージへ。
イベントの下見と称しての渋谷デートも微笑ましくて、ラブコメ好きの自分にはおいしい回でした。

今回、わかったことは……
・シュカはひとり暮らし
・渋谷には悪名名高いクラン””が存在する
・イベントは選ばれた者だけが参加で、全員参加ではない

こんな感じですね。

ひとつ思うのは、シュカのゲーム参加の理由。
お金に不自由していないところをみると、参加には別の理由がありそうです。そして、わざわざゲームを勝ち抜いて積極的に参加していることを見るとなにかありそう。

クランを「家族」に例えているところをみると、たぶんそこらへんに何かあるんだと思います。クランの訳語はいくつかあるのに、わざわざそれをチョイスしたところが肝のはず。

今後の展開が見逃せなくなってきました。

アニメ第3話「引き金」感想(原作3巻)

(あらすじ)

ついにはじまったイベント戦。

シュカと分断されたカナメに、マシンガンを持った男が襲いかかる。

植物によって封鎖されたビル。

逃げ場のない環境で、カナメは情報屋”レイン”と出会う。

植物によってビルを封鎖した”花屋”の影がちらつく

(感想・考察)

ついにイベント戦が発生しました。

原作の人気キャラレインや大規模クラン”エイス”のワンなども登場して盛り上がってきました。

原作の警察はやっぱり削られましたね。

1~2話で、完全に削られていたので、アニメでは描かないんですね。

今回は、アクション重視で見ごたえがある戦いが繰り広げられました。

絶体絶命の封鎖環境で、洞察力を武器にカナメはいかに罠を脱出するのか?

シュカに関しては原作よりも淡々と敵を倒していく面が強調されている印象です。

かわいくてヴァイオレンスな戦闘狂。原作以上に戦闘マシーン化していくのが楽しみです。

アニメ版は、主人公たち若者の物語というのをより強調している気がします。

本来なら存在するはずの、主人公の肉親たちをあえて描かない(原作でもそうだが)。

また、大人の価値観で動く警察組織までも排除しているのが印象的(アニメ版)。

ゲーム参加者の立場で描くと言うのが徹底しているのが、アニメ版の特徴ですね。

シュカもコミカルな面を抑えているのはその影響かも……

今後、この演出をどう生かしていくのか楽しみです。

そうするとエイスたちのぶっ飛び具合がよりすごいものになりそう。

今回分かったこと

・ゲーム周辺の一般人は、携帯から出る謎の音で排除される(マインドコントロールのような形?)

アニメ第4話「火花」感想

(あらすじ)

植物使い”花屋”によって、脱出路を封鎖されたカナメはレインと手を組んでホテルからの脱出を図る。

レインは、未来予知の異能”ラプラス”を用いて、植物使いを翻弄し、カナメと花屋の一騎打ちを演出する……

(感想・考察)

レインの異能も判明し、盛り上がってきました。

未来予知は便利ですよね。

イベント中でも課金アイテムをゲットできることに気がついたカナメの洞察力がすごいです。

そして、花屋の戦闘アーマーすごいかっこよかったです。

もはや、ラスボスの風貌すらある中ボスですよね。

シギルは体力依存なんですよね。そう考えるとシュカとか花屋とかレインのタフさがすごいと思います。能力の強度で消費エネルギーも変動する可能性もありますね。

異能はゲームマスターによってランダムに振り分けられるようですが、ここになにかしら性格的な影響もあるんでしょうね。

シュカやレインのシギルはぴったりな感じですし。

カナメのレアシギルは、なにかしらの生い立ちとも関係しているのではないかと思うんですが、どうなんでしょうか。精神世界で、カナメは最後に何と言われたのか?

そこらへんが物語の鍵なんでしょうね。

アニメはどこまで描かれるのか?

原作ファンとしてはそちらも気になります。

あと、敵を次つぎと仲間に組み込んでいくカナメのカリスマ性は一介の高校生には見えないんですよね。

次回も楽しみです。

アニメ第5話 水葬(アクアリウム)感想

(あらすじ)

花屋を倒したカナメ達。

リング争奪戦においてエイスという大規模クランとの戦争は不可避の状況で、ホテルの生存者は即席で同盟を組んでそれに対応するも、カナメの同盟者シュカが水使いにはめられて大ピンチ。

カナメは救出に向かう。

(感想・考察)

インフルの影響で1週間ほど感想が遅くなりました(;’∀’)

今回はシュカ大ピンチですね。

スナイパーを冒頭で瞬殺したり、圧倒的な力をもっているシュカですが、能力の相性で水使いに大劣勢に陥りました。

Cパートでの独白からやはり彼女のゲーム参加にはなにか目的があるようですね。

今回のリング争奪ゲームも裏になにかある。

QRコードの存在・カナメの能力ですらコピーできない謎。ルール説明の矛盾点などなど。

次回以降はシュカの救出とこのゲームの謎が主題になってくるはずですね。

楽しみです。

アニメ第6話「金剛(ハードネス)」感想

(あらすじ)

リュージとともに、シュカ救出に向かったカナメ。

しかし、シュカがいるはずの地下道は水没していた。

地下道の入り込みシュカ救出を続けるカナメと、水使いスイと戦闘するリュージ。

戦闘中のスイは、多重人格のような言動を続けて……

(感想・考察)

いや~、完全にシュカがかわいい回でした。

人工呼吸→目がさめたシュカからの

「ファーストキスのやりなおしね、助けてくれてありがとう」ですよ!?

なにこの最高のシーン。夜中ながらテンションマックス。

新しい仲間ができて嫉妬するシーンも最高でした。

そして、シュカのDゲーム参加理由も明らかになります。

「両親の仇を探すため」

エイスの暴力性もさらに強調されました。半ぐれ集団みたいな怖さがあるグループです。

後半は、植物使いとエイスの戦いが始まりました。圧倒的な個人の力で、雑兵たちをつぶしていく植物使いでしたが……

最後は相性の悪いエイス幹部”シグ”と開戦します……

いろんな謎も明らかになった第六話でした。

・シュカは両親の仇討のためにDゲームに参加

・Dゲームは、死者の魂にまで干渉できる

・大規模なイベントが行われたのは今回がはじめて。公機関の介入すら意に介していない状況になったのか?

・今回のイベントの真の宝は”渋谷駅”にある

アニメ第7話「 圧砕(エイス) 」感想

(あらすじ)

ついにエイスがホテルに突入。花屋と天敵のエイスの幹部炎使いが激突。

渋谷駅には、エイスのリーダー”ワン”が陣取っていた。

参加者たちが次々と脱落していく中で、カナメたちは真相にたどり着けるのか?

(考察)

かなりイベントも佳境になってきました。

今回分かったことは……

・イベントには、選ばれていないゲーム参加者も介入可能

・花屋のゲーム参加理由は、娘の病気のため

・ゲームのイベント中でも、公共機関は止まらないが動き続けている

・それが可能なほど、ゲームの運営の洗脳力や権力は絶大

・エイスのワンは、未来予測ラプラスを上回る能力を持っている。空間転移系の能力か?

・Dゲームは、毒虫のサバイバルのように、何か選定的な要素が含まれているのではないか?

・7つの暗号は渋谷駅の座標をしめしていた。そして、1859(ダーウィンの種の起源出版年が関係ある)という数字が最後の鍵。

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感想(1件)

他のアニメ感想はこちら↓

「冴えない彼女の育てかた」で人生が変わったお話

はじめに

さて、今日は、淡々と自分の冴えカノ愛を語りますw

まず一言、映画最高でした!!!

ネタバレは避けますが、絶対に見に行ったほうがいいです。

昨今のアニメ名画で、自分の中でダントツのトップです。

まあ、完全に信者補正ですがw

映画を見に行った人は分かると思いますが、焼肉を食べたくなりましたw

画像

だから、映画の帰りにいっちゃいましたw

まんぷく定食を完食。

本当に素晴らしい作品を作ってくださったすべての方に感謝です。

冴えカノのおかげで、自分の人生が変わったと思いますw

冴えない彼女の育てかたで人生が変わったお話

冴えカノにはまったきっかけは、動画配信サイトでした。

元々、アニメ好きで、ラブコメ好きだった自分は、新作のラブコメアニメをすべてみるようにしているので、ラブコメっぽいタイトルに惹かれたのでしょう。

視聴。

なんだ、0話からのサービス満載回はwww

いいぞ、もっとやれ。

これは視聴決定だ。

そして、3話。

あの坂のシーンで……

「神の存在をみた」

ここで、神アニメになりました。

信者になった瞬間に、既刊を全巻大人買いw

よくみたら、丸戸先生が作者じゃないかとそこで気がつく。

元々、パルフェとか大好きだった人間なので、信者度がさらに増していきましたw

あれから、5年以上……

ひたすらコンテンツを消費するだけだった人間が……

今ではなろうやカクヨムで、自分からラブコメを書くような人間が誕生しましたw

おれの義妹がこんなに強いわけがない ~妹とはじめる将棋生活~

冴えない彼女たちの育ちかた」(冴えカノ二次創作)

今の代表作品です。

おかげさまで、なろうのランキングにもたまに入る位の幸運もえて、創作歴も2年を超えてしまいました。

冴えカノにクリティカルで撃ち抜かれたから、自分も理想を実現したいと考えてしまったんでしょうかw

さらに、冴えカノのようにゲームも作りたいと考えて、少しずつゲームの作り方も同時並行で覚えて、現状では↓のゲームを製作中です

しかし、このゲームの完成が難航している原因がひとつ。

1枚絵が描けないことなんです(;’∀’)

ギャルゲーであれがないと味気ない。

本編シナリオはほぼ完成しているんですが……

ここはもう絵も習うしかないんじゃないかと思って、12月のボーナスでイラスト講座を受講しようと本気で考えております(笑)

もはや、倫也・先輩・英梨々・加藤・伊織の役割をひとりでこなす感じなので、たぶんなかなか進まないでしょうが。

本当に人生に活力をいただきました。

感謝

本当に冴えカノは自分のオタク人生を豊かに彩ってくれた作品になりました。

ロスト感が半端ないんですが、素晴らしい終わり方をしていただけたので、感謝しかありません。

劇場特典で自作の「 冴えない彼女たちの育ちかた」(冴えカノ二次創作) の最終回のネタが若干被ってしまったんですが、気にせずに突き進もうと思います。

あと1時間程度で、この二次創作の最終回が公開されるはずです。

劇場版を見た後に公開しようと考えていたネタなので、短いですがそちらもお楽しみいただければと思っています。

二次創作も、10カ月続けて無事完結です。

ご愛読いただき本当にありがとうございました。

さあ、来週から特典確保のために、毎週映画館に行きましょう(笑)

【書評】『寂聴と読む源氏物語』・『常陸国風土記』・『 日本仏教の思想 』

寂聴と読む源氏物語

寂聴と読む源氏物語 (講談社文庫)

 さて、今日は瀬戸内寂聴の『寂聴と読む源氏物語』(講談社文庫)です。名前の通り『源氏物語』の解説書です。自分は源氏物語を高校時代に読みはまり今でもたまに読み返しております。何度読み返しても面白いんですよね。

 今回の感想ではヒロインの一人「花散里」という人物に焦点を当てたいと思います。実はこの女性、美人ぞろいの登場人物たちの中であまり容姿がよくないないんです。しかし、この女性がある意味では、源氏物語の女性の中で一番幸せだと思います。

 地味で男にとって都合のよい女性。でも、執着がない。多くの女性が、浮気性の光源氏と関わることでなにかしらの不幸にあってしまう。その一方で、花散里は欲がないため常に源氏に信頼されて、長男の養育まで任されてしまう。常に一定の信頼感を得て、しかも嫉妬の炎に苦しむこともない。この本の中でも「世話女房」と言われていますが、まさにピッタリの表現です。

 あえて、物語に加わらないで、一歩引いたところで見ている状態。周囲の女性が不幸な目にあっていても、彼女は飄々としている。紫式部が求めた理想的な生き方を体現しているのかもしれないと思っています。仏教的な生き方というのでしょうか。私は彼女の人生に一種の憧れを抱いています。

 本の感想というよりも『源氏物語』で最も好きな女性の紹介になってしまいました(笑)。

常陸国風土記

常陸国風土記 全訳注 (講談社学術文庫)

 さて、次は秋本吉徳全訳注の『常陸国風土記』(講談社学術文庫)です。なんと奈良時代に書かれた常陸国(現在の茨城県と福島県の一部)についての書です。天皇によって命じられた風土記の中で現存しているのが五つの国のみなのでかなり貴重な本ですね。しかし、現存しているのも、要約版のみで原文ではないのが残念。それでも、奈良時代に書かれた本が読めるのはなんとも嬉しいかぎり。

 では、なぜ常陸国を選んだのか?実は私の出身地だからです(単純)。だからこ、思い入れもある。世間的には地味だと思われている茨城県ですが、歴史はかなり古いのです。それをうまくアピールできていませんが(笑)。農業国として豊かだが地味。これは奈良時代も変わらない感じです。水田も等級は中級のものが多いと書かれていますしね。

 古代人が妄想した「常世の国」という理想郷は、ここにあるのではないか?。なんてこの本には書かれていますが、住んでいてあんまりそんな感じはしません。農作物も海産物もいい感じには取れるのでそれをいっているんでしょうか(汗)。

 読んでいて、古代人の生活は至る所に神さまがいるのだと思いました。地名や行事の由来が、神話にさかのぼれる。神さまと同居していた古代人の生活。貝塚(縄文人のゴミ捨て場)が、巨人がいた痕跡ではないかと書かれているのも面白いです。そして、その伝説が地名とも結びつく。この神話がどこまで現実に基づくのか?歴史学では禁じ手の妄想かもしれませんが、一読書家としてはとてもワクワクする妄想です。実は、これが失われた歴史の真実の断片だった面白いと思いませんか?

日本仏教の思想

日本仏教の思想 (講談社現代新書)

 
 さて、最後の感想は立川武蔵『日本仏教の思想』(講談社現代新書)です。簡単に内容を説明すると、「インドより中国を経て日本に伝わった仏教思想が、どのように受け入れられて、在来の思想である神道などと共存することによっていかに変容したのか」を概説する一冊です。概説書とはいえ内容や用語はかなり難しかったです。ただ、本を読むにつれて、原始仏教と日本の仏教は別物ではないかと思っており、この本にその問題の解答を求めました。

 つまり、日本に伝わった仏教は、中国の老荘思想などと結びついたものであり、はじまりから原始仏教とは異なるものですが、平安時代の空海と最澄を起点に、鎌倉仏教の誕生を経て、江戸幕府の統制という流れのもと変容を遂げたという流れがはっきりわかりました。特に鎌倉時代の変容が、顕著です。

 念仏や題目、禅などによって、仏教が「大衆化」した一方で、従来の厳しい自己鍛錬や難解な理論を放棄(著者はこれを「精緻な知的体系を捨てた」と表現している)したことで、現世救済主義へと主軸を移しました。それは確かに素晴らしいことです。本来、最も救済を必要とするものたちに教えが伝わる一方で、私は原始的な仏教の魅力を切り捨てたことへの口惜しさというものも覚えます。

 原始的な仏教を見つめなおすことで新たな光を見つけることができるのではないでしょうか。

【冴えカノ特集】アニメ 冴えない彼女の育てかた 6話・7話感想~霞ヶ丘先輩の憂鬱~

今までの感想はこちら

6話「ふたりの夜の選択肢」感想

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加藤恵とのデートをすっぽかして、霞ヶ丘先輩のもとに走った倫也。

ファンであることを優先したことで、彼女の好意と本心に気がつかずに仲たがいしてしまった過去を思い出しながら、ふたりのゆかりの場所を探していく倫也。

ラノベの取材中の彼女と巡り合ったが、あいにくの雨と終電が終わってしまった状況。担当の町田さんの策略でふたりは同じホテルの一室で一晩を明かすのであった……

いつものような余裕もなくなり、ちょっと微妙な雰囲気。

男にしてくれとか、危ないワードも飛び交うもなんだかんだで、クリエイター同士の合宿になっていくふたり(笑)

倫也がゲームのプロットに納得いかなかったのは、二重人格のメインヒロインの片方の人格を切り捨てていたことだったと判明。

ふたりは、少しずつ理想のシナリオを作っていく。

そして、朝が明けた。

クリエイターとして、霞ヶ丘先輩に認定された倫也。

そして待ち構える先輩の仕返し「2人の朝なう」

そのころ恵は、偶然出会った英梨々に本心を見抜かれていた……

この6話は、結構話が動きましたね。

結構際どいネタも多くて、「いいぞ、もっとやれ」状態だった紳士淑女も多いはずです(笑)

倫也と先輩の因縁。恵の隠している本音の一端。

少しずつキャラクターたちの本性みたいなものが前に前に出てきます。

そして、倫也は最低ラノベ主人公という結論は変わりません(;^ω^)

やっぱり、先輩はクリエイターとしての役割を強く求められてしまっているように感じました。女性への憧れというよりも、ラノベ作家への崇拝。倫也は先輩に崇拝感情が強すぎてますよね。

7話「敵か味方か新キャラか」感想

ということでここから英梨々回

冒頭から、倫也と大人な同人誌を作ることからはじまる攻めに攻めたはじまりかたです。

6話といい攻めまくってますねww

なぜか 英梨々 回なのに、ライバルキャラ波島出海まで登場。

さらに、恵もヘアスタイルを変えてイメチェンするなど、全力で 英梨々 を潰しに来ています(笑)

出海の兄伊織も登場。

倫也との対決姿勢も盛り上がっていき次話へ。

英梨々回の導入ということで、思わせぶりな感じの作り方でした。

【冴えカノ特集】アニメ 冴えない彼女の育てかた 4話・5話感想~加藤は意地っ張り?~

今までの感想はこちら

第4話「予算と納期と新展開」感想

さて、ついに正式なサークルとなった倫也たち。

メインヒロインの加藤恵もやる気になり、ついにサークル本格始動となった倫也たち。霞ヶ丘先輩の新作ラノベについてのインタビューをしたりなど充実した日々を過ごしていたが、加藤が従兄の圭一くんとショッピングの約束をしたことが判明し、倫也が激怒する。

「じゃあ、俺とデートしよう」と謎の理論を発揮する倫也に、加藤は「まあ、安芸くんでもいっか」と適当にOKし、初デートの約束を取り付けるのだった(笑)

まあ、はたから見れば、二話の合宿も十分デートなんですが(;’∀’)

倫也は、やっぱりずれていますよね。

今回は基本的にあまり動きがない感じです。前回の3話が神回だったので、緩急をつけているんだと思います。

加藤がすんなりデートをOKしちゃうのが、いいですね。安芸くんが鈍感主人公で、加藤がちょっと意地っ張りな本心隠し系ヒロインだと妄想すると面白いと思います。ぶっちゃけ自分の二次創作は、それをもとに書いています(笑)

第5話 「すれ違いのデートイベント」感想

初デートの約束をとりつけた倫也は、幼馴染ヒロイン英梨々に、アウェーでの戦い方を相談するが、口が滑って加藤とのデートを告白してしまう。

怒りだす英梨々。

この話は序盤のここが好きですね。

「デートしたことある?」→「誘ってる?」からの 当て馬が判明。 英梨々らしい流れですが、不憫ですよね(笑)

そして、シナリオのプロットが完成します。

しかし、なぜか納得がいかない倫也。

少しずつ衝突していくサークルメンバー。

だけども、倫也は結論を出せない。

加藤は、デートを延期しようと提案するが、倫也は取材のため、結論を見つけるためにデートに行くことを決意するのだった。

ここの流れもいいですよね。倫也と加藤のなにげない会話が、二期のラスト間際とリンクしています。

こういう共通点を見つけると、もう結婚しちゃえよお前らってなっちゃいますよね(;’∀’)

六天馬モールでショッピングを楽しむふたり。

そこで倫也は、結論を導き出して、加藤とのデートを放り出して霞ヶ丘先輩のもとに向かうのだった。

相変わらず、倫也は酷いですw

ここらへんで、加藤の隠している本性が見え隠れしているのもおもしろいです。

加藤って結構、見栄を張ったりするんですよね。周囲の雰囲気を維持したり、サークル活動を円滑にするために。

でも、倫也はそれを本心だと思っている。

このズレが、フラットという魔法の言葉に変わって、少しずつ関係のずれが出てくるのだと思います。

これがはっきりわかるのが、二期の中盤なんですが。

ということで、今回はここまで。

その他の特集はこちら

【冴えカノ特集】アニメ 冴えない彼女の育てかた 2話・3話感想

前回の感想はこちら

2話「フラグの立たない彼女」感想

1話ラストにて、運命のメインヒロインの正体・加藤恵と偶然再会(笑)した倫也。彼はそのまま彼女を喫茶店に誘う。

呼びだしていた 英梨々と霞ヶ丘先輩 を放置して(笑)

いや~序盤から鬼畜主人公っぷりを発揮していますね。

コ〇ダのような喫茶店で、ひたすら加藤にダメ出しをする倫也。はたから見れば情熱的な愛の告白に見えるのに、全然、気持ちがこもっていないというかずれているというか……

その浮気現場に呼びだしていたふたりが合流。

英梨々のはっちゃけた演技が目を見張りますね。

大西沙織さんのこういう体当たり的な演技とかラジオは大好きですw

そして、加藤とのドキドキゲーム合宿。

ここら辺は原作を結構改編していますね。シナリオが作者である丸戸先生なので、改編したとは思えないほどスムーズなんですよね。原作だと粗削りな部分も、アニメになるとすごい良改編が多いんですよね。アニメが完成形というかテンポがすごく良くなっていると思いました。

ゲーム合宿のきわどい描写もうまいですよね。さすがは作者様。

このゲーム合宿時点で、すでに加藤の好感度はかなり高いと思います。

安芸くんはずれにずれているから、なんか変なところに墜落しているような気がしますが(笑)

3話「クライマックスはリテイクで」感想

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ということで続けて第三話感想です。

私が冴えカノにどはまりした原因となったのが、このお話。

GW明けの企画書の提出が必要となった倫也。しかし、加藤は家族旅行で不在。

悪戦苦闘するも一向に進まない企画。

そして、締め切りの前日。

ついに、奇跡は再現されるのでした。

冴えてる彼女によって……

いや~、ここの流れはすごかったです。

まさに自分の理想とするところのラブコメですよ。

この完璧に作られた流れと、挿入歌のバランスの良さ。

やっぱり冴えカノは神です。

ここだけ、何百回も見ているはずですが、「M♭」の音楽が流れるだけで心が弾みます。

発売後、即CDを買ったのは何年振りだろうか。

それくらい感動しました。

やっぱり、この坂でのシーンが冴えカノでは一番大事なシーンですね。

サクラと坂。この組み合わせは、「white album2」の雪菜と雪みたいに重要な転機で表現されていますよね。

前作が「冬・雪」が重要なターニングポイントでしたが、今作ではサクラと坂なんですよね~

この組み合わせの連続性が、結構おもしろかったりします。

まだみたことがないひとは、この3話までは絶対に見た方がいいです。

ラブコメ観が変わります。

【冴えカノ特集】アニメ 冴えない彼女の育てかた 0話・1話感想

それでは、アニメ感想に移りましょう。

『冴えない彼女の育てかた』アニメ第一期の感想です。

今回は0話「愛と青春のサービス回」・1話「間違いだらけのプロローグ」です。

0話感想

初手からまさかの温泉回を披露する禁じ手をしてきましたねw

自分はアニメから入った人間なので、この大胆さでビックリしました(笑)

まあ、自分の自論的には「萌えは脱ぐよりも、着飾ること」派なので、ちょっとピンと来なかったんですけど……

やっぱり、インパクトは強いですね。

そして、霞ヶ丘先輩と倫也の強引な登場人物紹介(笑)からはじまるのもいいですね~

原作でもメタフィクションの要素が強かったですが、アニメもやはり強い。

なんでそれじゃダメと言っておきながら、それをしているのとみんなが突っ込んだはずです。こういうメタネタを嫌味なく投入できるバランスの良さがこのアニメの魅力の一つです。

こういうのはとても勉強になりますね。

ヒロイン全員が集まるまでは時間がかかるので、 英梨々・霞ヶ丘先輩・美智留・加藤の簡単な登場人物紹介を兼ねたサービス回。

すごいやりかたです。

さきほども述べましたが、自分はどちらかというと着ているほうが好きなので、今回のサムネ画像の恵が一番好きです↓

露骨なサービスシーンよりもこういうちょっとだけ非日常的なサプライズがイイと思う。

「それをわかるんだよ、アムロ」

まあ、自分の主義趣向はおいておいて、やっぱり恵の正妻感は強いですね。

倫也がウィスキーボンボンで酔ったヒロインたちに何をされても観ていて、少しだけお灸をすえて、最後は助けてあげる。

そして、他のライバルたちが酔いつぶれたところを見計らって、倫也との深夜デートを堪能する。まさに、腹黒ヒロイン。

第二部から見せる恵の腹黒さの片鱗はすでにここにあったんですよね~

1話 感想

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そして、1話の感想です。

0話がアニメ一期最終話後の話なので、時系列的にはこれが本当に一番最初のお話。

主人公安芸倫也は、春休みに運命的な出会いをした少女をヒロインにして、知り合いの 同人作家・澤村英梨々、売れっ子ラノベ作家・霞ヶ丘詩羽先輩を誘って同人ゲームサークルを作ろうとするのだが……

いきなりとん挫しかける企画。

苦悩する倫也は、運命的な出会いをした少女と再会する。

それは、同級生のクラスメイトで冴えない「加藤恵」だった。

こんなお話です。

何度も見ているとわかりますが、メインヒロインがほとんど登場していませんw

しかし、少しずつ見切れて登場している。

体育館での全校集会のシーンとか……

私の妄想かもしれませんが、この1話時点で結構、加藤って倫也に好意を抱いていると思うんですよね。

そこらへんの考察は第二話で!

【冴えカノ特集】まとめページ

はじめに

ということで、冴えカノ劇場版公開のために本ブログにて特集を行っております。

今日でとりあえず、原作小説の感想をすべて書き終わったので、まとめページを作ろうと思い今回の記事を執筆してます。

冴えカノにはまった5年以上が経過してその集大成としてブログに特集を組んでいます。

カクヨムに二次創作冴えない彼女たちの育ちかた』まで書くくらいはまってしまいました(笑)

原作小説の感想・アニメ感想・考察記事の紹介ページになっています。

原作小説感想<1~13巻>

アニメ感想

考察記事

【冴えカノ特集】『冴えない彼女の育てかた』原作13巻感想

今までの感想はこちら

13巻感想前半

ついに最終巻ですね。

ネタバレ有感想です。ご注意ください。

前回の最後で、ついに告白をした倫也。

それに対して、加藤恵は……

ひたすら答えをはぐらかすのでしたw

いや~、こんな甘い展開を用意してくれとは、さすがは丸戸史明先生です。

一章分ひたすら甘い展開で、血中の糖分濃度が爆上がりです。

そして、告白しているのに、倫也は本当に失言を繰り返します。

恵を消去法で選んだとか正直すぎますよね。

『冴えない彼女の育てかた』じゃなくて『冴えない彼氏の育てかた』というのがこのラノベの本当のタイトルだと思います。

やっぱり、英梨々・霞ヶ丘先輩は、尊敬すべきクリエイターであって、同じ目線に立ってずっと過ごしていくメインヒロインとして考えることができなかったということなんですが、言い方がね~

丸戸先生は本当に情けない主人公を描くのがうまいです。まさに王道ラブコメ作家。

13巻感想後半

そして、後半戦です。

後半戦は、倫也と恵がライバルたちにきちんと付き合ったことを告白して、けじめをつけていく感じですね。

ラブコメだとここをぼかすことも多いと思います。

でも、ふたりはしっかりとけじめをつけていく。

ここらへんは、前作の『white album2』のかずさtrueエンドを思いだしますね。

律儀にしっかりとふたりを振っていく倫也。

特に、 英梨々の失恋シーンは結構ハードでした。

ボタンのかけ違いと強情なせいで、勝てるはずの戦いを落としてしまった。

倫也からの 英梨々 への好意は、明確でしたからね。

第一部の最後で彼を裏切らなかったら、仕事ではなく恋を選んでいたら、加藤は逆転されていたかもしれない。

ここら辺に関しては、別個の記事で考察を書きたいと思っています。

冴えない彼女の育てかたは、やっぱり恵による、恵のための物語でした。

物語の最後はそんな終りかたです。

さあ、ついに劇場公開まで1週間となりました。

劇場版がどのように終わるのかとても楽しみです!(^^)!

【冴えカノ特集】『冴えない彼女の育てかた』原作12巻・Girls Side3感想

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12巻感想

 メインヒロイン加藤恵との誕生日デートをすっぽかし、主人公安芸倫也が向かった先は、敵( 紅坂朱音 )の入院先だった。そして、訪れるサークル崩壊の危機。

 正直、主人公の決断は賛否両論ですね。ここでそれをするの?。変な言い方をすれば、今の恋人を待たせて、昔の思い出に走るような。恋愛感情よりも、友人が持つ才能を優先させた決断。正直、自分は支持できなかった。

 ただ、これは最新刊を読むと、また少し違った感想を持ちました。メインヒロインを特別に思っているからこその、一種の甘えなんだと思います。選ばれなかった2人(霞ヶ丘・ 英梨々 )は、そこまでの信頼関係を主人公と築けていない。そこに気がつくことで、自分たちがメインヒロインに完全に敗北したことを自覚しなくてはいけない。才能を特別視されているからこそ、恋愛面では特別に成り得ないという切ない状況です。これがあるからこそ、最新刊が面白くなっている。この巻は盛大な前振りになっている。

 1部で本来やらなければいけなかったこと。それを清算し、2人は新しい可能性へとむかっていく。すべてはこの瞬間のために存在していた。そんな気持ちになる読後感です。

Girls Side3 感想

 いやーおもしろかった。このシリーズで、1・2を争うほどの完成度。なんども転げまわり、奇声を発するのをがまんしました。それほど、胸がキュンキュンする。読み終わった感想は「神の存在をみた」とつぶやきました。

 自分が求めているラブコメの完成形をみせられた感じですね。嘘つきなメインヒロインの赤裸々な心境があらわになっていく。やっぱりあの行動は独占欲だったのかとか、思った通りあの発言には嘘があったとか。今までキャラクターの深部にかかっていたもやがすべて取り払われてクリアになった感じ。この意地っ張りな衣を脱いでいく過程が、非常にグッとくる。これぞ、ラブコメの王道。

 良い本を読んだときって、少しトリップ気味になるんです。読後感がフワフワしていて、いつの間にか時間が過ぎている。文字列が一気に頭に入ってきて、バラバラになって光り輝くような、そんな不思議な気分。神秘主義なんて信じてはいませんが、これが「神の存在をみた」という状態なんではないかなと思っています。なにもかもが面白くて、一心に集中できることでみえてくる不思議で幸せな世界。数年に一度だけしか味わえない貴重な読書時間でした。少し危ない話になっていますね(笑)。さて、本編の感想です。

 ついに、物語の終着点がみえました。今まで、本心を隠していた意地っ張りなメインヒロインが少しずつ崩れていく。それが、とても幸せな崩れ方をしている。どんなに、隠そうとしても、否定しようとしても、もう心にあるのだから否定することができない。主人公に対しての気持ち。

 他のヒロインたちとは違い、主人公に特別性を求めているのではなく、普通であることを求めている。だからこそ一緒に歩んでいくことができると確信している。もうそれは、「恋」という次元でもなく「愛」というものなのかもしれない。それをもつことができたから、彼女は選ばれた。強力なライバルたちですら、たどり着けない次元にたつことができたのだと思います。

 特に最終頁のメインヒロインの挿絵がすべてを象徴しています。すべてを乗り越えて、満ち足りた表情。ここに物語が収束するんだなという満ち足りた読後感です。ここに私は「神の存在」をみました。

 さて、最後に一番グッときた文章を引用して終わります。仲間たちに「主人公と付き合っていないのか?」と問われたメインヒロインの一言。

「別に付き合ってないよ……”まだ″」(205頁)

 いままで作ってきた物語が一気に収束していく。次でいよいよラストです。