【将棋観戦記】稲葉 陽 八段 vs菅井竜也 八段~ミレニアム流行はいつまで続くのか?~

はじめに

前回も書いたように、将棋連盟の将棋連盟ライブ中継アプリ(https://www.shogi.or.jp/lp/mr201704/ )を使って観戦を楽しんでいる方向けの将棋観戦記です。

ただし、将棋連盟から「棋譜利用に関するお願い」(https://www.shogi.or.jp/news/2019/09/post_1824.html )という通達も出ているのでこれを遵守して、観戦記を書いていこうと思います。

・棋譜と図面を使用しない

・読者の方が上記のアプリを使用して棋譜並べをする参考になるように、序盤の構想のどこがおもしろいのかや、終盤の注目ポイントを簡潔に述べる

・あくまで、 将棋連盟ライブ中継アプリ のバックナンバーで参考になる対局紹介というレベルで抑える。

前回の観戦記はこちらです。

今回の対局の基本情報

棋戦名:第61期王位戦挑戦者決定リーグ白組

対局者:稲葉 陽 八段 vs菅井竜也 八段

日付:2020.3.13

観戦記

今回は 王位戦挑戦者決定リーグ です。

稲葉八段vs菅井八段という好カード。

稲葉八段はA級4期・名人挑戦1回の居飛車党

対して菅井八段はB級1組・タイトル1期の振り飛車党です。

両者とも若い時から将来を期待された棋士と言うことで、注目の一戦です。

戦型は

▲稲葉八段のミレニアムvs△菅井八段の四間飛車穴熊になりました。

いま、大流行中ですね、ミレニアム。

藤井システム対策に生まれたミレニアムが、ノーマル振り飛車全般に猛威を振るっています。

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それに対して振り飛車党のエース菅井八段は、四間飛車穴熊に囲いに先攻することで対抗しました。

あくまでアマチュアの無責任な発言としては、固さは振り飛車穴熊に分があるはずなので、今後流行はおさまってきて、また穴熊に回帰するのではないかと思っています。

振り飛車側もいろんな穴熊の形がありますが、どれで対抗するのが結論となってくるのか非常に気になるところです。

序盤の見どころは、主導権を握ることに成功した菅井先生の強烈な縦の攻めです。穴熊の固さと先攻できるのは非常に楽しいですからね。

中盤はミレニアムが少しずつ破壊されていくにもかかわらず、冷静な受けを見せて着実に対応していく稲葉先生の受け将棋に魅了されてください(笑)

攻めをいったんしのいだ後に、切り返してのカウンターもうまい。

すごく参考になります。

終盤は、穴熊の固さの暴力が披露されていました。

やっぱり固さが勝る振り飛車穴熊の強みが出ますね。

まとめ

今回の棋譜の見どころは

  • 菅井先生の対ミレニアムの序盤構想と先攻
  • 中盤の稲葉先生の怒涛の受け
  • 終盤の穴熊の固さ

です。

是非とも観戦アプリで並べてみてください(‘ω’)ノ

【将棋観戦記】上田初美 女流四段 vs. 加藤桃子 女流三段~四間飛車の激闘~

はじめに

私は、将棋連盟の将棋連盟ライブ中継アプリ(https://www.shogi.or.jp/lp/mr201704/ )を使って観戦を楽しんでいるんですが、見たままほっておくのももったいないと思いまして、今日から参考になる棋譜の簡単な感想をブログでまとめていこうと思います。

ただし、将棋連盟から「棋譜利用に関するお願い」(https://www.shogi.or.jp/news/2019/09/post_1824.html )という通達も出ているのでこれを遵守して、観戦記を書いていこうと思います。

・棋譜と図面を使用しない

・読者の方が上記のアプリを使用して棋譜並べをする参考になるように、序盤の構想のどこがおもしろいのかや、終盤の注目ポイントを簡潔に述べる

・あくまで、 将棋連盟ライブ中継アプリ のバックナンバーで参考になる対局紹介というレベルで抑える。

今回の対局の基本情報

大会名:第2期ヒューリック杯清麗戦予選

対局者:上田初美 女流四段 vs 加藤桃子 女流三段

日付:2020.3.12

観戦記

変則トーナメントである ヒューリック杯清麗戦予選 の敗者復活トーナメント決勝でくりひろげられた予選屈指の好カードですね。

上田初美 女流四段 はタイトル2期の振り飛車党よりのオールラウンダー

加藤桃子 女流三段 はタイトル8期の居飛車党。奨励会初段まで進んだ実力者。

対局は、▲上田先生のノーマル四間飛車vs△加藤先生の居飛車穴熊になりました。

今回の注目点は、 ▲上田先生の四間飛車の序盤構想が本当に巧みでした。

平美濃+玉頭銀で序盤から積極的に動く攻め将棋です。この構想はとても勉強になりますね。四間飛車だけでなく、三間飛車でもよく出る手筋満載です。

序盤からすさまじいほどの積極策で、角を切る・銀を突撃させるなど大暴れ。

この流れは四間飛車で穴熊に悩むひとは是非とも参考にした方がいいと思います。

中盤~終盤の見どころは、

四間飛車の心の余裕ともいえる端に逃げる玉です。

捕まりそうで捕まらないギリギリの攻防。自陣飛車を打ちこむほどの気迫こもった攻防はとてもすごい。

△加藤先生の追撃をかわしにかわしていきついた終局図は必見です!

まとめ

今回の見どころ

・四間飛車の序盤構想&攻めるノーマル振り飛車

・中盤から終盤に向けての、端玉をめぐる攻防

・終盤の勝ち切りかた

将棋情報局3周年記念祭開幕したそうです!(2020・3・13~)Dおススメセールの棋書紹介!第一弾

はじめに

待ちに待った将棋情報局さんのセールが始まりましたね。

私も将棋の本を買う時はいつもお世話になっているので、前回に引き続き全力で応援します。

よって、おススメ本を紹介していきます(^^)/

110円本編

「次の一手」で覚える 将棋 序・中盤の手筋436

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定価なら1300円以上するこの本がなんと110円です。

このおすすめポイントは

・大ボリュームの問題数

・級位者の方でも分かりやすい解説

・基本問題中心で序盤力の底上げができる。

この3点!

基本問題をたくさん解くことが将棋上達の早道!これは最善の書です。

https://book.mynavi.jp/shogi/products/detail/id=67859

330円本編

「次の一手」で覚える 四間飛車定跡コレクション404【棋譜データ付き】

こちらも名著です。四間飛車の定跡が次の一手形式で覚えられます。

『四間飛車を指しこなす本』という最強のライバルもいますが、こちらは網羅性と定跡が最新のものが収録されているのがみそ

・これ1冊で初段から二段レベル以上の四間飛車の知識はほぼ網羅できる。

・最新定跡を採用

・棋譜データがおまけでもらえるので、ソフトで勉強しやすい!

棋譜データがついて330円は破格です。大丈夫ですか、マイナビさん?

https://book.mynavi.jp/shogi/products/detail/id=87416

550円本

①角換わり 初段の常識【棋譜データ付き】

はい、神さま降臨。

居飛車党は絶対に読むべき角換わりの本です。

網羅性・わかりやすさ・定跡の新しさすべてが完璧。

これほどまでにわかりやすい角換わりの本は、正直存在しません。

・居飛車党必読

・最高にわかりやすい

・棋譜データ付き

居飛車党のバイブル的な存在になりうる名著なので是非とも

https://book.mynavi.jp/shogi/products/detail/id=89001

②振り飛車の核心 “さばき”の基本手筋【棋譜データ付き】

こちらも振り飛車党の級位者さんは是非とも購入した方がいい次の一手問題です。

級位者の方がつまづきやすい”さばき”の概念がおどろくほどわかる問題集です。

定跡でよく出る形が、そのまま問題になっているので、伸び悩みしている振り飛車党さんに特におすすめです。

私もこれで四間飛車のさばきをマスターしたと言っても過言ではありません(笑)

・良質な問題

・分かりやすい解説

・よく出る局面が多い

ぴよ将棋で三段になるためにやったこと

はじめに

やっと、ぴよ将棋のレーティングで三段になることができました!

とりあえず相がかりで、ぴよ三段からレーティングを奪い、レーティングが上がらなくなってきたところで、勉強中の三間飛車でぴよ三段+との連戦でいい感じに勝てて昇段しました。

ということで、今回はぴよ将棋三段になるためにやった勉強法を列挙していきます。

①詰将棋力のそこあげ

激指15を使って、詰将棋の力の底上げをしました。
激指先生は途方もない数の詰将棋が収録されているので、一問一問を丁寧に解きまくりました。

3手詰・5手詰 100問
7~15手詰  180問

1か月でだいたいこれくらい解いたみたいです。

おかげで詰将棋レーティングは、四段+まで上がりました。おそらく、人生最強の終盤力をいまもっています(笑)

しかし、ぴよ将棋の終盤力は驚異。はっきり言えばこのレベルでも、ぴよの終盤力のほうが上だったと思います。

なので、序盤力を鍛える勉強法もはじめました。

②三間飛車に絞っての序盤研究

自分はどちらかというと終盤型の将棋なんですが、ぴよは自分の終盤力よりも強いときが多い。

そうなると、どうしても序盤で勝たなくてはいけない。そこで、三間飛車にしぼって徹底的に序盤研究をしました。

どうして三間飛車なのかというと

①居飛車穴熊か相振りの勝負になりやすく、定跡を絞りやすい。

②ぴよ将棋は、対三間飛車にはほとんど穴熊だが、トマホークとカナケンシステムを苦手としている感じがした。

これが理由。

実際、対局の7割がた対居飛車穴熊でした。
5筋の歩が突かれているかどうかでトマホークとカナケンシステムを使い分けて勝負しほぼ勝てる状況まで序盤力を鍛える。

これが目標。
前にも書いた効率的な定跡書読みで、要点を抑えて、激指15の初段~二段くらいと対局を繰り返しました。

自分の場合は序盤で悪くなることのほうが多いので、指しにくいと感じたらそこで対局をストップ。解析を使って、どこで悪くなったのかを徹底的にあぶりだして、マイ定跡を作り上げました。

その試行錯誤は、棋譜置き場に書いてあります(笑)↓

対居飛車穴熊は、四間飛車の経験の応用が利くので結構、おぼえやすかったです。

しかし、苦手な相振り飛車にかなり苦戦しました。
採用率は2割くらいなんですが、今後のことも考えるとおぼえておいて損はないので重点的に勉強。

まあ、先手の場合は向かい飛車で、後手の時の相三間飛車を重点的に勉強しました。

1日3局くらい指しました。
対局を10分くらいで終わったら、40~50分くらいの感想戦で、徹底的に疑問点をつぶします。

悪くなったところを直して、そこから指し継ぎ勝てるまで修正とかもかなり勉強になりました。

これで中盤力も身についてきたので、さあ本番。

3/12に20局くらい指して、無事に昇段できました。

忙しい人のための定跡書読み解き法

はじめに

さて、最近は三間飛車の定跡勉強に忙しいDです。
いちおうフルタイムで働いて、趣味の小説を書いて、合間に将棋をしているような状態で時間がない。まあ、社会人なら時間がなくて当然ですよねw

ということで、忙しい人向けに自分が実践している定跡読書法を紹介していきますね。

①わかりやすくて、簡単な変化をおさえている基本書を使う

無理して難しい本をやるのはざせつのもと。
簡単な本からステップアップしていきましょう。
新しくおぼえる定跡は、本が簡単であれば簡単であるほどいい。

これが持論です。そういうことで、三間飛車の基本書は
「「次の一手」で覚える 三間飛車定跡コレクション414」を使うことにしました。

この本はどちらかというと級位者の方向けに書かれているので、変化も複雑ではなく、わかりやすいです。

②情報の取捨選択をしっかりやる。

この本は問題が414問も掲載されているのでボリュームがあります。

なので、頭から全部解こうとはせずに、やるものやらないものをしっかりわけることが挫折回避に重要です。

◎必須 〇実戦でよくでる △実戦で出くわす頻度が低い ×別の定跡を採用するので回避可能。

この4分類で、「三間飛車定跡コレクション」のテーマを分類します。

「次の一手」で覚える 三間飛車定跡コレクション414 目次から引用

テーマ1 居飛車穴熊対△5三銀型三間飛車(×)
→自分は△4三銀型に絞っているので不要。

テーマ2 居飛車穴熊対△6四銀型三間飛車(×)
→同上

テーマ3 居飛車穴熊対コーヤン流三間飛車(×)
→コーヤン流は△5三銀型の応用なので

テーマ4 居飛車穴熊対△4三銀型三間飛車(◎)
→これに絞っているから絶対に必要

テーマ5 居飛車穴熊対△4三銀型三間飛車急戦向かい飛車(〇)
→よく出る形。上の戦法のバリュエーションとしても有用。

テーマ6 居飛車穴熊対トマホーク戦法(◎)
→これをやるために、△4三銀型やっている。

テーマ7 地下鉄飛車対銀冠穴熊(△)
→銀冠穴熊に最近遭遇しない&中飛車に振りなおして速攻という切り札持ち

テーマ8 居飛車急戦▲4五歩早突き型対三間飛車(△)
→そもそも急戦定跡は難しくて、居飛車党もほとんど指せない。

テーマ9 居飛車急戦▲3七桂・5七銀左型対三間飛車(△)
→そもそも急戦定跡は難しくて、居飛車党もほとんど指せない。

テーマ10 居飛車急戦対三間飛車△7二銀早上がり型(△)
→同上

テーマ11 先手三間飛車対居飛車急戦△5三銀左型(△)
→同上

テーマ12 先手三間飛車対右四間飛車(◎)
→急戦で一番出る

テーマ13 左美濃対三間飛車(〇)
→穴熊よりかは頻度低いが、居飛車側に根強い人気(自分のこと)

<結果>
テーマ4 居飛車穴熊対△4三銀型三間飛車(◎)
テーマ5 居飛車穴熊対△4三銀型三間飛車急戦向かい飛車(〇)
テーマ6 居飛車穴熊対トマホーク戦法(◎)
テーマ12 先手三間飛車対右四間飛車(◎)
テーマ13 左美濃対三間飛車(〇)

この5テーマが優先度高いと判断できました。
全部やるのが本当は理想ですが、最初はここからです。
必須&頻度が高いということは、その戦法の基本です。だから、ここを重点的にやって基礎力を養う。△以下は応用だと考えて、慣れてきたらおぼえる。もしくは、実戦と感想戦を通して、おぼえていく。応用問題だと思ってください。

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ノーマル三間飛車勉強の備忘録

はじめに

最近、三間飛車を勉強してます。

昨日の相振り飛車も勉強の一環です。

激指先生とたくさん対局して、感覚をつかんでいる途中なんですが、今のところの自分の方針をまとめました。

とはいっても、まだ、はじめて数日の初心者なので変なことを言っているかもしれません(笑)

対居飛車編

①急戦編

自分が今やっているのは、ノーマル三間飛車です。

角交換も含む石田流の乱戦は怖いので角道を閉じて、じっくり派。

とりあえず、居飛車舟囲い急戦はそこまで頻度が低いのと、 △6七銀型を採用しているので四間飛車定跡の応用で対処可能と判断しています。

△5七銀か△6七銀で悩むところですが、 現状は△6七銀型の方中心です。

こちらは居飛車穴熊戦との兼ね合い。

現状の課題は右四間飛車とエルモ急戦対策。

『将棋世界』のバックナンバー読みながら研究中。

②居飛車持久戦編

△5七銀 は、真部流・コ―ヤン流

△6七銀 は下町流・三間飛車藤井システム・トマホーク

を選ぶことができると思っているんですが、後者の方が攻めやすいかなと判断。

真部流も居飛車感覚があって好きなんですが、くみ上げるのに結構神経を使うイメージで難しい気がします。コ―ヤン流は変化が難解なイメージ。

5筋をつかない居飛車穴熊には、トマホーク。

ついていれば下町流で対抗していくイメージなんですが、玉頭銀のタイミングを速めた場合どうなるかは現在調べてますw

今後は対ミレニアム・対左美濃対策の確認です。

まだまだ学ぶことだらけ。

(参考にしている本)

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相振り飛車編

①先手編

基本的に角道を閉じるので、先手なら向かい飛車に振るのがベストと判断。

やや古めの定跡ですが、まだまだアマチュアには有効だと思います。

②後手番

後手番は、角道オープン型の三間飛車になりますね。相振りの場合はこうなるしかないと思いますが(笑)

よって、覚える定跡はこのふたつ

・対向かい飛車(先手番と共用)

対三間飛車(相三間飛車)

この太字になっているのが、勉強しないといけない定跡です。

(参考にしている本)

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③そのほか

残りの脅威は

・中飛車左穴熊

・速攻中飛車

・角交換四間飛車(相振りver)

この3つです。

しかし、中飛車と角交換四間飛車はぴよ将棋の記事でも話しましたが、まあまあ指せるので、その応用だと思えばやっていけそうですw

春になってくると将棋ができる時間が増えるので、がっつり激指先生に教えてもらうつもりです。

これで総合オールラウンダーの道が開けるとイイナ~

<私が考える三間飛車の魅力(R2.3.15追記)>

ぴよ将棋三段に昇段できたのは、三間飛車のおかげです。なので、三間飛車の魅力をここで書いていきたいと思います。

①急戦に強い

対急戦においては、四間飛車以上に強いです。なので、研究を持久戦中心に回せるのがいい。

四間飛車で有段者レベルの人だったら、両刀使いにするのもおすすめするくらい急戦に対して強い。

級位者の方は、あせらずにどっちかをさきにおぼえてからのほうがスムーズに移行できると思うので、最初におぼえたほうを徹底的にやりましょう。

②対居飛車穴熊の対して攻撃の主導権を握れる

トマホーク・カナケンシステムなどなど、居飛車が穴熊に囲っている間に攻撃の体制を整えて先攻できるのが魅力的。

意外と穴熊に対して強く出れるので、攻めが好きな人におすすめ。

③相振り飛車でも積極策

相振り飛車でも、主導権を握ることができます。
ただし、角交換したあとは大乱戦になりやすく、そこをどう評価するか。

自分が先手なら向かい飛車を採用するのは、安定して戦えるからで、そこらへんは好みですね。

相振り飛車練習用棋譜置き場①

はじめに

最近、相振り飛車の練習をしています。

横歩取りもある程度指せるようになってきたので、ついにいままで一番苦手だった相振りにも本気で着手。

とりあえず、先手向かい飛車の練習帳をここにおいておきます。

後手は激指初段(ほぼ三間飛車)にお願いしています。

①後手の十字飛車をとがめて逆転勝利(リンク

とりあえず、金無双・向かい飛車の懐かしい形を作りました。

自分がまちがえて陣形に隙を作ってしまったので、後手の十字飛車が炸裂。

これはやばいと思って吹っ切れて露骨に飛車を包囲して、根性の逆転です。

50手目の△4六角が敗着の無理攻めでしたね。

そこからは後は受け潰すだけの作業になりました。

十字飛車は油断しているとやられるので本当に怖いです。

実戦詰将棋①

最終盤の局面です。詰ませてみてください。正解は棋譜の後で……

先手: 先手 / 後手: 後手
手合割:平手

▲7六歩△3四歩▲6六歩△3二飛▲6八銀△3五歩▲6七銀△6二玉▲7七角
△7二銀▲8八飛△7一玉▲2八銀△3四飛▲4八玉△5二金左▲3八玉
△3三桂▲8六歩△1四歩▲8五歩△1三角▲4八金△4二銀▲5八金上
△8二玉▲9六歩△9四歩▲6五歩△4四歩▲6六銀△4三銀▲7五銀△3六歩
▲同 歩△同 飛▲3七銀△7六飛▲6六銀△4五桂▲4六銀△5四歩▲6七金
△7七飛成▲同 桂△3七歩▲同 桂△3六歩▲4五桂△4六角▲同 歩
△3七銀▲同 金△同歩成▲同 玉△4五歩▲8四歩△2五桂▲4七玉△4六歩
▲同 玉△3七角▲4七玉△4六歩▲5八玉△8四歩▲同 飛△8三歩▲8八飛
△2八角成▲3一飛△1二香▲2六角△2七馬▲5三桂△2六馬▲6一桂成
△4八角▲6八玉△5九角成▲7八玉△5八馬▲6八金△同 馬▲同 玉
△6一銀▲同飛成△7一金▲8三飛成△同 玉▲8四歩△同 玉▲8五銀△8三玉▲8四銀打△9二玉▲8三金

(答え)

▲8三飛成   △同 玉 
▲8四銀    △同 玉 
▲7五角    △8三玉 
▲8四金    △9二玉 
▲8三銀

②終盤の美濃崩しの手筋が決まり大逆転(明日以降に追記)

先手: 先手 / 後手: 後手
手合割:平手

▲7六歩△3四歩▲6六歩△3五歩▲6八銀△3二飛▲6七銀△6二玉▲7七角
△7二玉▲8八飛△8二玉▲2八銀△5四歩▲4八玉△4二銀▲3八玉△5三銀
▲4八金△4四銀▲5八金上△7二銀▲9六歩△1四歩▲9五歩△1五歩
▲8六歩△3四飛▲8五歩△5二金左▲6五歩△3三桂▲6六銀△3一角
▲8四歩△同 歩▲同 飛△8三歩▲8八飛△5三角▲7五銀△3六歩▲同 歩
△同 飛▲3七歩△7六飛▲6六銀△2四歩▲6七金△7四飛▲5六歩△2五歩
▲3六歩△8四飛▲8五歩△7四飛▲3五歩△同 銀▲5五歩△2六歩▲同 歩
△5五歩▲同 銀△3四飛▲3七歩△2六銀▲4六銀△2七歩▲同 銀△同銀成
▲同 玉△3五銀▲同 銀△同 角▲4六銀△7一角▲2六歩△3五銀▲同 銀
△同 角▲4六銀△4四角▲同 角△同 歩▲2三角△5四角▲3六銀△4三金
▲3四角成△同 金▲3一飛△2二銀▲4一飛成△6五角▲8四歩△同 歩
▲7七桂△7四角▲8四飛△8三歩▲7四飛△同 歩▲6二歩△7一金▲5三角
△8四角▲8五歩△6二角▲同角成△同 金▲7一角△9二玉▲6二角成
△6九飛▲3八玉△6七飛成▲7二馬△3九金▲同 玉△6九龍▲4九金打
△同 龍▲同 金△6六角▲5七銀打△3八歩▲同 玉△8二金▲同 馬△同 玉▲7一飛△7二角▲6二金

generated by 激指定跡道場4


先手: 先手 / 後手: 後手
手合割:平手

▲7六歩△3四歩▲6六歩△3二飛▲6八銀△6二玉▲6七銀△3五歩▲7七角
△7二玉▲8八飛△5二金左▲2八銀△3六歩▲同 歩△同 飛▲3七歩
△3四飛▲4八玉△8二銀▲3八玉△1四歩▲4八金△1五歩▲5八金上
△9四歩▲8六歩△3三桂▲9六歩△1三角▲8五歩△4二銀▲6五歩△4四歩
▲8四歩△同 歩▲同 飛△4三銀▲8八飛△8三歩▲6六角△4五歩▲7七桂
△6二金上▲7五歩△5四銀▲7六銀△3六歩▲6七銀△3七歩成▲同 銀
△4六歩▲3六歩△4五銀▲4六歩△同 銀▲4七歩△3七銀不成▲同 金
△3五歩▲同 歩△同 角▲3六歩△2四角▲3五銀△同 角▲同 歩△同 飛
▲3六歩△3四飛▲4一角△2五桂▲2六金△8四飛▲8五桂△3七歩▲同 桂
△2九銀▲4八玉△4九銀▲2五桂△3八銀左成▲5九玉△9三桂▲8六歩
△4六歩▲同 歩△2四歩▲3三桂成△5一金▲3二角成△5八銀成▲同 玉
△3七成銀▲4二成桂△同 金▲同 馬△4七歩▲6八玉△8一玉▲5二金
△7二金▲5一馬△8五桂▲同 歩△5四飛▲6二金△7六桂▲同 銀△6二金
▲同 馬△7二金▲同 馬△同 玉▲5五桂△5二金▲4一銀△6二金▲5二金
△7一銀▲6二金△同 銀▲5二金△4九角▲6二金△同 玉▲6四桂△6一金
▲6三桂成△同 玉▲5二銀打△6二玉▲6三金△7一玉▲6一銀成△8一玉
▲7二桂成△9二玉▲8二金△9三玉▲7四歩△8四桂▲8三金△同 玉
▲7三金△9二玉▲8二成桂△9三玉▲8三金
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先手: 先手 / 後手: 後手
手合割:平手

▲7六歩△3四歩▲6六歩△3二飛▲7七角△6二玉▲7八銀△7二玉▲6七銀
△8二玉▲8八飛△7二金▲4八玉△9二香▲3八玉△3五歩▲2八銀△3四飛
▲4八金△1四歩▲5八金上△1五歩▲8六歩△3二銀▲8五歩△3三桂
▲9六歩△2四歩▲9五歩△2五歩▲6五歩△5四歩▲8四歩△同 歩▲同 飛
△8三歩▲8六飛△5五歩▲同 角△6二銀▲6六角△3一角▲8八飛△5三角
▲7七桂△4四角▲9四歩△同 歩▲9三歩△同 香▲8五桂△6六角▲同 銀
△2四飛▲9三桂成△同 桂▲8七香△5一金▲7五銀△7七角▲9八飛
△5五角成▲9四飛△同 飛▲同 香△9七飛▲9三香成△同飛成▲8四歩
△同 歩▲同 銀△9八龍▲7五桂△8七龍▲9三角△9二玉▲8二飛△9一玉

▲7二飛成△4六桂▲同 歩△6五馬▲4七桂

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先手: 先手 / 後手: 後手
手合割:平手

▲7六歩△3四歩▲6六歩△3二飛▲6八銀△6二玉▲6七銀△7二玉▲7七角
△8二玉▲8八飛△9二香▲2八銀△5四歩▲4八玉△3五歩▲3八玉△4二銀
▲4八金△5三銀▲5八金上△4四銀▲8六歩△7二銀▲8五歩△9四歩
▲9六歩△6四歩▲8四歩△同 歩▲同 飛△8三歩▲6四飛△5五歩▲6五飛
△3一角▲8五飛△3四飛▲6五歩△3三桂▲6六角△5二金左▲7七桂
△6三金▲8八飛△7四歩▲8五桂△5四金▲9五歩△同 歩▲9三歩△同 香
▲同桂成△同 桂▲9四歩△6五金▲9三角成△7三玉▲6六香△6四金
▲同 香△同 角▲8二金△6三玉▲8三金△8六歩▲7二金△同 金▲6五銀
△5三角▲6四歩△5二玉▲8六飛△8三歩▲同 馬△同 金▲同飛成△4一玉
▲6三歩成△3一角▲7二龍△4二金▲5二金△3二玉▲4二金△同 角
▲5二と△3一角▲4二金△2二玉▲3一金△4五桂▲4二と△1四歩▲3二金
△1二玉▲4三と△5六桂▲同銀上△6二歩▲同 龍△6一香▲同 龍△3二飛

▲同 と△4一角▲同 龍

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先手: 先手 / 後手: 後手
手合割:平手

▲7六歩△3四歩▲6六歩△3五歩▲6八銀△3二飛▲6七銀△6二玉▲7七角
△3六歩▲同 歩△同 飛▲3七歩△3四飛▲8八飛△7二玉▲2八銀△8二玉
▲8六歩△7二銀▲8五歩△5二金左▲4八玉△6四歩▲3八玉△9四歩
▲5八金左△1四歩▲4八金上△1五歩▲9六歩△3三桂▲8四歩△同 歩
▲同 飛△8三歩▲8五飛△1三角▲6五歩△4二銀▲6四歩△同 飛▲6五歩
△3四飛▲8六飛△4四歩▲6六角△4三銀▲7七桂△5四銀▲8五飛△4五歩
▲5六銀△4六歩▲同 歩△同 角▲4七歩△1三角▲8八飛△6二金寄
▲9五歩△同 歩▲8五桂△9六歩▲9三歩△同 桂▲同桂成△同 香▲8五桂
△9五香▲9三角成△8一玉▲7三桂不成△同 金▲8五飛△6六桂▲同 馬
△8四金▲同 馬△同 歩▲同 飛△7一玉▲7四桂△5二金▲8二飛成
△6一玉▲6二金△同 金▲同桂成△同 玉▲7三金△5二玉▲7二龍△4三玉
▲3二銀△4四玉▲4二龍△4三歩▲6四歩△3六歩▲同 歩△2五桂打
▲6三歩成△8六角▲6四歩△6一桂▲6二金△3六飛▲3七歩△5六飛
▲同 歩△5九銀▲5二金△4八銀成▲同 金△5七金▲同 金△3九金
▲同 銀△7七角成▲5三と△5七角成▲5四と△同 玉▲4八金△5六馬
▲5三龍△同 桂▲7三飛△1六歩▲5三金△5五玉▲7五飛成△6五馬
▲4六金△4四玉▲6三歩成△3七桂成▲同 桂△4五桂▲6五龍△3七桂成
▲同 玉△3六歩▲同 金△2六金▲同 歩△5五馬▲4六金△3五飛▲3六歩
△4五桂▲2七玉△1七歩成▲同 香△同香成▲同 玉△1五香▲1六歩
△同 香▲同 玉△1五歩▲2七玉△3二飛▲3五銀△同 飛▲同 金△3三玉
▲3四飛△2二玉▲3一角△1一玉▲2二銀△同 馬▲同角成△同 玉▲3一角

△1二玉▲1三金△2一玉▲2二角成

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先手: 先手 / 後手: 後手
手合割:平手

▲7六歩△3四歩▲6六歩△3二飛▲6八銀△6二玉▲6七銀△4二銀▲7七角
△7二銀▲8八飛△3五歩▲2八銀△7一玉▲4八玉△3四飛▲3八玉△3三桂
▲4八金△1四歩▲5八金上△8二玉▲8六歩△1三角▲9六歩△5二金左
▲8五歩△9四歩▲6五歩△4四歩▲8四歩△同 歩▲同 飛△8三歩▲8八飛
△5四歩▲6六角△4三銀▲7七桂△1五歩▲8五桂△3一角▲9五歩△同 歩
▲9三歩△同 桂▲9五香△8五桂▲同 飛△9四歩▲同 香△9三歩▲同香成
△同 香▲9四歩△同 香▲9五歩△8四香▲9四歩△8五香▲9三角成
△8一玉▲8四歩△同 歩▲7五桂△7一桂▲8二香△9一玉▲8四馬△8三歩
▲同桂成△同 桂▲9三歩成△8一歩▲8三馬△同 銀▲同 と△9二飛

▲9三歩

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【将棋ソフトの結論】相振り飛車で先手が一番得をする振り飛車はなにか?

【将棋ソフトの結論】相振り飛車で先手が一番得をする振り飛車はなにか?

はじめに

またまたはじまりました。人気企画。
将棋ソフト振電さんの考える評価値を参考に順位を考える企画です。

今回は相振り飛車!
相振り飛車の先手で一番有力だと考えているのはなにかを探っていきたいと思います。

条件
・先手の評価値で判断
・後手は一番ポピュラーな三間飛車に統一
・特徴的な形ができたところで判断

エントリーされた戦法は以下の通り

①中飛車
②中飛車左穴熊
③中飛車左玉
④三間飛車
⑤四間飛車
⑥角交換四間飛車
⑦向かい飛車

個人的な予想では、
三間飛車・角交換四間飛車・向かい飛車が優勝候補だと考えております。

それでははじめましょう。

①中飛車

こちらは速攻型とも言われる中飛車の形です。
火力が高く、受け間違えると後手はすぐに敗勢になる攻撃力がウリですね。
ただ、守備力が低い。

中飛車「マイナス22」とやはり苦戦。

中飛車は相振りにはあまり向かないと言われることをソフトも支持しております。

②中飛車左穴熊

中飛車と居飛車穴熊を組み合わせた形。
後手からの速攻や対策が確立されてきたため、一時のような全盛期はおわってしまいました。

マイナス178

やはり、結構厳しい評価ですね(;’∀’)

使い手としては残念です。

③中飛車左玉

左玉と言いつつもエルモ囲い。今泉先生がよく使っている相振りの形です。どちらかというと対抗形に近い。

マイナス270

やはり、相振り中飛車に厳しいですよ、振電先生……

④四間飛車

従来からあまり指されない振り飛車。浮き飛車にできないや向かい飛車に振りなおすなら最初からしておけばいいなどやや損だと考えられているが……

プラス53

意外と高い!

やはり鈴木理論※はソフトも信用しているのですね。

※相振りの第一人者のひとり鈴木大介九段が唱えた飛車が左に行けば行くほど相振りでは有利になりやすい説

⑤角交換四間飛車

三間飛車に対抗するために生まれた形。
バランスの良さと、角交換がいい感じでマリアージュ。

やはり強い!プラス94で暫定1位へ

⑥三間飛車

現状最もポピュラーな相振り飛車。
火力と美濃囲いなどメリットが多い。

プラス38

おおっと、優勝候補に意外な結果が待ち構えていました(;’∀’)

辛口ですね。

⑦向かい飛車

古き良き形。相三間飛車によって地位陥落はしたが、指しこなしやすいためファンも多い。

意外と高い。まさか、振電先生が古典派だとは知りませんでしたw

やっぱり安定感がありますからね。古くから指されている形はやはり良形なのでしょう。

まとめ

ということでランキングは

1位 向かい飛車

2位 角交換四間飛車

3位 四間飛車

意外にも四間飛車の評価が高いのは驚きです。

人間的な感覚ではないのでしょうか。

人間間では一番人気の相三間飛車はまさかの4位という結果に終わりました。

もしかすると、向かい飛車の復権もありうるかもしれません。

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【入門者のかた~初段を目指す人向け】将棋格言の解説~居飛車対抗形~

今回は、将棋の格言の解説をしていきます。

やはり、初心者のかたが一番参考になるのは格言で、格言から少しずつ手筋をおぼえていくのが上達の早道。

ということで、

①対抗形~居飛車~(今回)

②対抗形~振り飛車~

③相居飛車

④終盤の格言

⑤その他

こんな感じで5分類に分けて、格言を解説していこうと思います。

今回は①の解説です。

格言

① (ノーマル)振り飛車には角交換

居飛車側が狙う基本方針は、振り飛車との角交換です。

上の歩を取ったら、角交換が成立して居飛車が優勢になりやすいです。

ただし、これは角の道を閉じた振り飛車にだけ有効です。

角道オープン振り飛車には無効なので、ご注意ください。

ここらへんは初心者のかたが混乱しやすい箇所です。

(使いやすい戦法)

・対振り棒銀 ・4五歩早仕掛け

②攻めは飛角銀桂守りは金銀三枚

これは、ノーマル振り飛車にも角交換振り飛車にも使える格言。

青い枠が王の護衛部隊

赤い枠は攻撃部隊です。

最終的な狙いは、①の格言のように角交換。

もしくは銀の突破を狙っていきます。

「攻めは銀、受けは金」という格言もあります。基本的に、居飛車は銀を使って、振り飛車と戦っていくのが基本です。↑の陣形は、有名な棒銀です。

(使いやすい戦法)

・すべて

③ 開戦は歩の突き捨てから

この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は image-48.png です

これは先ほども使った図ですね。

4筋の歩を餌に、開戦しようとします。

基本的に、お互いに居飛車の時に使いやすい格言ですが、振り飛車を相手にするときでも使えます。

(使いやすい戦法)

・斜め棒銀 ・4五歩早仕掛け

④ 居玉はさけよ ・ 王飛車接近すべからず

これは序盤の守りかたですね。

振り飛車は、美濃囲い・振り飛車穴熊など陣形が固いです。

なので、王を左に動かして囲いを作りましょう。

(使いやすい戦法)

・すべて

⑤手のない時は端歩を突け

基本的に、対振り飛車において、端歩をついておくことは悪くなることは滅多にありません。美濃囲いや穴熊は、端に弱いので、とりあえず王様側の歩だけでも突きましょう。

(使いやすい戦法)

・居飛車穴熊以外の対抗形

居飛車は奇数の歩を突け

これは、ノーマル振り飛車に対して有効な格言です。

角交換振り飛車相手だと、意外に5筋の歩突きがあまくなりやすいので、ノーマル振り飛車に有効な格言だと判断しています。

(使いやすい戦法)

・舟囲い急戦全般

まとめ

基本的に格言が有効な戦法って、居飛車vsノーマル振り飛車の時なんですよねw

まとめてみてそう思いました。

これは角交換振り飛車にも有効な新しい格言が必要なのではないか。

そんな問題提起をしながら次回に続きます。

【将棋ソフトの結論】各種振り飛車vs居飛車穴熊 最も評価値が高いのはどれか

はじめに

毎度、ご好評をいただいておりますソフトの評価値比較記事第四段です。

今回は、各種振り飛車vs居飛車穴熊ということで、いつものように振電先生にジャッジしてもらいながら、どの振り飛車を一番有力視しているか教えてもらおうという企画です。

①角交換系の振り飛車を除外

②振り飛車を先手

③居飛車穴熊のハッチが閉まる前の評価値

この3条件でジャッジしていきます。

中飛車系

①5筋位取り中飛車

先手中飛車のエースですね。

5筋位取り中飛車。穴熊を許すかもしれませんが、高位置をキープできるのが狙いです。

攻守ともに隙が無い先手振り飛車のエース。

さあ、評価値は

振り飛車「116」と判断です。

さすがはエース。かなり指しやすいと考えているようですね。

②ノーマル中飛車

古き良き形。居飛車穴熊に最も割を食わされたノーマル振り飛車です。

急戦に対してはほとんど無敵。しかし、持久戦に弱いのがネックです。

振り飛車「マイナス206」。やっぱり厳しい結果になってしまいました。

三間飛車や四間飛車とは違って穴熊に対抗策がほとんどないのが評価値を下げています。

③矢倉流中飛車

ノーマル中飛車の穴熊対抗策です。

4六銀が特徴的な形。本当は後手番の戦法なのですが無理やり先手番に落とし込んでいます。

評価値は「マイナス148」

ノーマル中飛車よりも上です。さすがは、穴熊対策。しかし、先手番なのに評価値マイナスはやはりプロ間では厳しいか……

四間飛車系

①ノーマル四間飛車

みんな大好きいつもの形です。

さて、評価値は……

振り飛車「マイナス85」

やっぱりここからいくつもの作戦を取れるだけあってノーマル中飛車よりは有力だと考えているようです。

②藤井システム

アンチ居飛車穴熊の急先鋒。

天才藤井猛の代表作ですね。これは期待大

振り飛車「125」

暫定1位です(^^)/さすがは藤井システム!

③四間飛車穴熊

居飛車が固いなら、振り飛車も固くしてしまえばいいじゃないという理論で固める相穴熊です。

広瀬先生の活躍ももう10年くらい前のことなんですね~

振り飛車「マイナス1」

ほぼ互角です。

四間飛車穴熊はすぐに手詰まりになりやすいのでそこがネックですね。

三間飛車系

①ノーマル三間飛車

ソフトの評価も高く、中飛車とともに振り飛車党の中心にいる戦法。

アマのファンも増加中。

振り飛車「マイナス13」

ノーマル振り飛車最強の評価ですね。

②石田流

さばきを重視する振り飛車の完成形。

フットワーク軽く一気に捌ききる豪快な将棋になりやすい。

評価値は振り飛車「17」

やはり、こちらも有力。ただ、指しこなすのが結構難しいんですよね(;^ω^)

まとめ

ということで、今回も振電さんに大活躍してもらいました。

順位は

1位 藤井システム 125

2位 5筋位取り中飛車 116

3位 石田流 17

という形になりました。

このなかでは、個人的に2位の5筋位取り中飛車がわかりやすく指しやすいと思います。

ノーマル振り飛車は、やはり三間飛車が有力だと考えているようですね。

少し前は四間飛車が最有力という話もあったんですが、ここ何年かの三間飛車の勢いはすごいですね。

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番外編 角交換振り飛車vs居飛車穴熊

さて、昨日ツイッターでこの記事がご好評いただきまして、角交換振り飛車verも読みたいというご要望がありましたので、追記します。しかし、角交換振り飛車は穴熊に強い&居飛車側の手損になるので、ノーマル振り飛車と競合させるのは酷。なので、今回は番外編です。

角交換中飛車・角交換四間飛車・ダイレクト向かい飛車を検討していきます。

①角交換中飛車

中飛車にした後に、角交換している形。筆者も得意でよく指す。

上の形は、△8五飛車が早いので向かい飛車に振りなおしている形です。

さて評価値は……

振り飛車「125」

やはり、角交換振り飛車に穴熊は指しにくいのがはっきりしましたね。

②角交換四間飛車

藤井猛発祥戦法の一つ。中飛車のように5筋を突いていないので、より評価値が高い気がする。

振り飛車「384」

やっぱり四間飛車のバランスで角交換できれば、穴熊にはかなり制限がかかるんですね。

さすがは、藤井猛。

③ダイレクト向かい飛車

現代振り飛車においての特異点”佐藤康光”会長の得意戦法。本来なら後手番専用の戦法を無理やり先手番に改造して評価してみます。

優位な感じはしますが、形を決めすぎているきらいはありますね。

評価は振り飛車「264」

やはり、四間飛車よりかは評価が低いですが、有力ですね。

まとめ

ということで、主要角交換振り飛車の序列は

角交換四間飛車>ダイレクト向かい飛車>角交換中飛車

でした。

中飛車が最下位は、使い手としてはやや不服ですがw

原因は、五筋を突いたことで角交換後に不安定となりやすいからですかねw

やはりバランスがいい四間飛車がそこでは評価されやすいということでしょう。

ただ、紹介した角交換振り飛車はすべて+評価なので、やはり穴熊に強いのは共通認識と言うことでしょう。