はじめに
前回も書いたように、将棋連盟の将棋連盟ライブ中継アプリ(https://www.shogi.or.jp/lp/mr201704/ )を使って観戦を楽しんでいる方向けの将棋観戦記です。
ただし、将棋連盟から「棋譜利用に関するお願い」(https://www.shogi.or.jp/news/2019/09/post_1824.html )という通達も出ているのでこれを遵守して、観戦記を書いていこうと思います。
・棋譜と図面を使用しない
・読者の方が上記のアプリを使用して棋譜並べをする参考になるように、序盤の構想のどこがおもしろいのかや、終盤の注目ポイントを簡潔に述べる
・あくまで、 将棋連盟ライブ中継アプリ のバックナンバーで参考になる対局紹介というレベルで抑える。
前回の観戦記はこちらです。
今回の対局の基本情報
棋戦名:第61期王位戦挑戦者決定リーグ白組
対局者:稲葉 陽 八段 vs菅井竜也 八段
日付:2020.3.13
観戦記
今回は 王位戦挑戦者決定リーグ です。
稲葉八段vs菅井八段という好カード。
稲葉八段はA級4期・名人挑戦1回の居飛車党
対して菅井八段はB級1組・タイトル1期の振り飛車党です。
両者とも若い時から将来を期待された棋士と言うことで、注目の一戦です。
戦型は
▲稲葉八段のミレニアムvs△菅井八段の四間飛車穴熊になりました。
いま、大流行中ですね、ミレニアム。
藤井システム対策に生まれたミレニアムが、ノーマル振り飛車全般に猛威を振るっています。
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それに対して振り飛車党のエース菅井八段は、四間飛車穴熊に囲いに先攻することで対抗しました。
あくまでアマチュアの無責任な発言としては、固さは振り飛車穴熊に分があるはずなので、今後流行はおさまってきて、また穴熊に回帰するのではないかと思っています。
振り飛車側もいろんな穴熊の形がありますが、どれで対抗するのが結論となってくるのか非常に気になるところです。
序盤の見どころは、主導権を握ることに成功した菅井先生の強烈な縦の攻めです。穴熊の固さと先攻できるのは非常に楽しいですからね。
中盤はミレニアムが少しずつ破壊されていくにもかかわらず、冷静な受けを見せて着実に対応していく稲葉先生の受け将棋に魅了されてください(笑)
攻めをいったんしのいだ後に、切り返してのカウンターもうまい。
すごく参考になります。
終盤は、穴熊の固さの暴力が披露されていました。
やっぱり固さが勝る振り飛車穴熊の強みが出ますね。
まとめ
今回の棋譜の見どころは
- 菅井先生の対ミレニアムの序盤構想と先攻
- 中盤の稲葉先生の怒涛の受け
- 終盤の穴熊の固さ
です。
是非とも観戦アプリで並べてみてください(‘ω’)ノ