『加藤一二三名局集』徹底研究

はじめに

12月からずっと加藤一二三名局集をゆっくり並べていまして、先日ついに全局並べ終わったので、其方を使って加藤一二三先生の研究をしていきます!

この名局集の感想をたまにtwitterにつぶやいていたら、先生ご本人にいいねをもらったりして、応援してもらいました(^^)/

この場を借りてもう一度お礼を!

加藤先生本当にありがとうございます!

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感想(0件)

ちなみに、今は大山vs中原全局集を並べていて感想をこちらに投稿しています。

収録されている戦法について

加藤先生と言えば矢倉と棒銀を中心とした対振り急戦ですよね。

多くのひとは、棒銀をイメージすると思いますが、私は矢倉加藤流からの雀刺しが一番しっくりくるんです。

そうつぶやいたら、加藤先生からもいいねをもらっちゃいました(笑)

さて、採用された戦法は

相居飛車:対振り飛車=7:3くらいです。

相居飛車の内訳は

やっぱり矢倉(急戦含む)がダントツで70%

次に多いのは、相がかり(ひねり飛車含む)で12%

残りの18%を各種相居飛車の戦法で分け合っています。

対抗形は

急戦が60%、位取り20%、棒銀20%です。

棒銀と急戦を分離させてしまったので、あれですが、合わせれば80%

対振りはほとんど急戦ですw

加藤先生の棋風について

加藤先生と言えば、矢倉です。

1筋の歩を早めに突く通称”加藤流”を武器に強豪たちと戦いました。

加藤流の形を作った後どうするかですが、基本となるのは雀刺しです。

歩・香車・飛車が槍みたいに構えるあの形です。ひふみん先生は、あの矢倉で名人を奪取しているので、やっぱり代名詞ですよね。その他にも、急戦矢倉も得意としていて、右四間飛車・矢倉中飛車の採用率も高いです。

また、この棋譜集には、対右玉・対筋違い角・雁木の対局も若干のっているのが面白いところですね。加藤先生は、厚みを守りに活用することもうまくて、広さをうまく使っているのがとても勉強になります。

加藤先生は、基本的に攻守のバランスがいい棋風だと思います。攻め将棋とは言われますが、中原先生の全盛期はもっと苛烈な攻め将棋ですし、相対的に比較するとバランス型の棋風。

厚みを作り出すのがうまく、それを活かして完勝することが多いですね。

なので、勝った対局は本当に気持ちがイイほど完勝しています。これが加藤先生の将棋の相居飛車の特徴。

対して対抗形は、急戦で攻めまくります。ただ、急戦の場合は、どこかで受けなくてはいけなくるときが生まれるので、攻守の切り替えもうまいです。教科書のようにお手本になる切り替え方。

まさに王道を行く棋風です。

以上、加藤先生の棋風分析でした。

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