【将棋】疲れた時の将棋との向き合い方

疲れた時の将棋との向き合い方

ということで、今日のブログは、仕事や勉強、部活等で「疲れた時の将棋との向き合い方」についての考察です。


正直、将棋で一番難しいのは疲れているときにどうするか。
頭が働かなくてとんでもない一手を指して、大敗。レートや達成率が暴落する。
あるあるですね。

 わたしもよくやりました(笑)
なので、そんな時、どう将棋と向き合えばいいのかを考察していきます。
スランプとの向き合い方にちかいはずです。

極力、対局はおこなわない

これが一番大事です。悲惨な負け方をする可能性が高いですw
惨敗→意地になって連敗→モチベダウン→引退

このデフレスパイラルみたいなものありますよね(笑)
なので、対局は減らす方向でいきましょう。
一局、酷い負け方をして、疲れているときは、対局しない。
これが重要ですw

早く寝る

スポーツのコーチに聞いたことがあるんですが、スポーツ選手のパフォーマンスが一番いい時は、たくさん練習して、疲れて休息した次の日くらいらしいです。疲労から回復した瞬間に、最高のコンディションが作られる。

私も、木・金曜日は疲れているので、週末10時間くらい寝ると、土日に将棋の調子が良くなります。

なので、このコーチの意見は将棋にも使えるはずです(笑)
ご飯を多めに食べてとりあえず寝ちゃいましょう。

簡単な詰将棋や定跡を復習する

難しい将棋の練習をすると疲労が蓄積します。
なので、簡単なトレーニングをして、早く寝ちゃいましょう。

私がおすすめするのは、簡単な詰将棋や得意戦法の定跡の復習です。
これならあまり負荷がかからずに、将棋の実力を維持できます。

級位者の方なら1~3手詰、有段者の方なら3~5手詰くらいがねらい目じゃないかと思います。
いつも使っている詰将棋や定跡書をかるく読んで、自信をつけて幸せな夢を観ましょうw

軽い運動をして、睡眠の質をあげる

運動して少し疲れると寝つきが良くなりますね。
なので、ウォーキングなど軽い運動してみてもいいかもしれません。
アクティブレストといって、軽い運動は疲労回復に効果があると『ダンベル何キロ持てる?』というアニメでも紹介されていました(笑)

まとめ

はい、一言でまとめます。
「早く寝ろ」ですねw

将棋界隈は、私を含めて夜更かし大好き人間が多いので、かなり自戒の意味を込めて書きました。

それではみなさん楽しい将棋ライフを!

【将棋】将棋の定跡書はどうしてあんなに難しいのか?(定跡書を味わい尽くすために)

はじめに

将棋の定跡書って難しい。

困った顔で働く会社員のイラスト(男性)

twitterでよく見る悩みの一つですね。

私もこの問題に長い間悩まされていました。初段レベルになってやっとなんとなくの意味がわかってきたというのが正直なところです。

将棋の定跡書はなぜ難しいのか。理解するためにはどうすればいいのか。その理由を考えて、今後の将棋上達法の一助になればと思い今回の記事にさせていただきます。

理由1

理由1:そもそも定跡書のほとんどは上級~有段者向けの本である

まず、これがポイントです。問題の大本でもあります。ほとんどの定跡書がアマ初段以上の実力を想定して書かれていると私は思います。これを踏まえて次の理由を読んでもらえると今回の記事の趣旨がわかりやすくなります。

理由2

理由2:前提条件として、基本手筋をマスターしている必要がある
これも級位者の方が定跡書でつまづくポイント。
手筋とは駒の効率的な利用方法です。つまり、一局面における最善手の導き方の基本がわかっていないと、一手一手の意味が分からずに定跡書を読んでも理解できないんです。定跡は手筋の積み重ねだから、手筋がわからない状態でその集合体の定跡を学ぶのは難しい。四則計算ができない小学生がより高度な因数分解ができないのと同じです。『羽生の法則』をマスターしているレベルでやっと定跡書が読めるレベルになるということです。
初段=基本的な手筋をマスターしている状態と考えるとやはり、それくらいの棋力は必要になってきてしまいます。
定跡書を読むこと自体が、一種の応用問題なところはあります。
まずは、自分で考えられるようになること。これが大事です。そうしなければ、定跡書の本当の価値は理解できないでしょう。

理由3

理由3:定跡書は、その戦法が得意な人やおぼえたいひとのために書かれている。

つまり、今得意な人が補強用に読んだり、意欲が高い人が頑張って読む本なんです。生半可な気持ちで挑戦すると挫折します(笑)

理由4

理由4:定跡書には基本的な内容からプロの最新研究まで含まれている

これも定跡書を難しくしているポイント。
基本的な定跡ならわかりやすいし、なじみ深い。でも、プロの最新研究は深すぎてわけわかめ。
なので、定跡書1週目は、基本と書かれている変化だけ確認していくと挫折しなくていいと思います。アマトップクラスにならないとそこまでの知識は不要かもしれません。

まとめ

以上が、定跡書が難しい理由です。
定跡書のネガティブなイメージを書いてしまいましたが、私は定跡書が大好きです。
この記事でいいたいことはひとつ。
「背伸びをしすぎない」こと
まずは、手筋本・次の一手・詰将棋・駒落ち将棋で基礎を固めましょう。
自分でしっかり局面を考えることができるようになって、やっと定跡書の内容が理解できるようになります。
基本的な手筋をマスターして、基礎が完成すれば、定跡書は少しずつ読めるようになっていきます。
そして、定跡書が読めるようになっても、まずは簡単なところからコツコツと積み重ねていくことが大事です。いきなり、難関に挑戦しても間違いなく挫折します。
読めるようになって、完璧に覚えた定跡書は、最高の将棋ライフのパートナーになることでしょう。
そのためにも、今は焦らずコツコツ基礎を積み重ねていくべきです。
あこがれのプロ棋士の本を読みたい。
その気持ちはよくわかります。

でも、冬山登山に軽装でいっても途中で遭難するだけです。
まずは基礎体力をつけるところからはじめていきましょう。

ただ、将棋の定跡書はすぐに絶版になるので、欲しい本は買っておいて鑑賞しましょう。
将棋界を盛り上げるために、どんどん課金してください(笑)

ガッツポーズのイラスト(会社員)

【将棋】将棋で効率的な棋譜並べをする方法

はじめに

さて、今日は棋譜並べについて語りたいと思います。
実際に棋譜並べって、難しいんですよね。このまえも級位者の方が難しくて悩んでいました。せっかく勉強するには、最大限効果を発揮するための前提条件などを書いていきたいと思います。

仕事を投げ出す白衣の男性のイラスト

(プロの棋譜並べの前提条件)


・基本手筋をおぼえている(『羽生の法則』レベルをほぼ暗記している)
・9手詰くらい解ける
・寄せと囲い崩しの基本手筋をマスターしている
・並べる戦法の基本定跡(簡単な変化)を理解している(40~60手目くらいまで本を読まないでもわかる)
・並べる戦法の分かりやすい定跡書(できるかぎり最新版)

これくらいの実力を満たしていないと、解説を読んでもちんぷんかんぷんになってしまうと思います。たぶん、これを満たせばアマ初段以上の実力ですね(;’∀’)

ちなみに前提条件を満たしても、解説なしの棋譜はわからないと思いますw
解説有の棋譜でかろうじて、部分的にわかるくらい。

ここからは、もっとわかるようになるために必要なものをあげていきましょう。

・超優秀な先生(アマ四段以上)
・強い将棋ソフト(ぴよ将棋以上)
・プロの解説動画
この3点のうちどれかが欲しいです。

なぜなら、どうしてその手が選択されたか理解できない時に、教えてもらう必要があるからです。
先生をアマ四段以上に設定したのは、多くの人がその段階に達したときに、はじめてプロの手の意味がわかるようになったと言っているからです。つまり、自分はまだその域に達していません(笑)

私は基本的に技巧2を先生にしています。あとはNHK杯を録画しておいたりして、その解説を参考にしていることが多いです。abemaTVでは、過去の名勝負のアーカイブ配信があるのでそちらも利用。

これくらいの事前準備がないと、プロの棋譜はわかりませんw

おススメの棋譜


あと、おすすめは女流棋士の先生方の将棋を並べる方法です。
並べていない人も多いと思いますが、それはもったいないです。
そこらへんのアマたちよりもはるかに強い棋譜です。さらに、定跡も古き良き時代のものから、最新形までカバーできるのでアマチュアには特に勉強になると思います。対抗形や相振り飛車も多いですし。
特に嬉しいのは、わかりやすい詰みの形まで指してくれること。投了図から、引き継ぐと実戦形詰将棋に早変わりするので、とてもお得。

基本的な終盤の寄り手筋が披露されることが多いので、級位者や初段レベルの人はぜひとも取り入れてほしい勉強法だと思います。
実際、自分も女流棋士の棋譜並べを結構しています。
なので、実力upのために棋譜並べをしたいひとは、女流棋士の先生方の棋譜並べをするのがベターだと思います。

王手のイラスト(女性)

ちなみに鑑賞用に棋譜並べするときはこの限りではありません(笑)

コラム「 自分の変体将棋になった影響は棋譜並べのせいだと思った件について 」(2019.12.12追記)

こんな記事を書いていながら、あれですが私は棋譜並べ大好きなんですよね。

級位者のころからわからないなりに棋譜並べして楽しいって言っていたんですが、ちゃんと分岐まで確認しながら並べるようになったのは初段位から。

よし、有段者になったことだし、本格的に棋譜並べするぞと思い立つ。

①米長邦雄名局集を買ってくる。
②難しいけど、がんばって100局くらい並べる。
③いつのまにか終盤型の棋風に(笑)

完全に、米長邦雄永世棋聖の影響を受けちゃいましたw
矢倉が好きなのも、厚みが好きなのもそのせいですw

その後は、やっぱり一つの戦法の専門家になりたいと一念発起。

④中飛車名局集を買ってくる。
⑤さらに厚み重視の棋風へ変化。
⑥すべて並べたころには「厚みは正義、5五の位は天王山」

ここらへんでもかなり危ない奴なんですが、さらに次に選んだ棋譜が『名人木村義雄実戦集』でしたw

このころの将棋は、5五の位は天王山信仰の絶頂期ですw

相がかりから中飛車にして、5筋の位を確保みたいな戦法が大流行中でした。

そして、この本を私は一番並べているので……
しばらくすると、今のような「厚み」原理主義者が誕生したのでした。さらに、大正期~昭和初期なんかは結構序盤が緩いです。ええ、序盤下手の、終盤勝負の厚み重視という化石のような将棋になってしまいましたよw

たぶん、久保九段の実戦集→天野宗歩の棋譜集とかに繋がっていればさばき重視の棋風。

渡辺二冠や藤井猛九段の棋譜を並べていたら、序盤上手になっていたに違いない←

というわけで、意外と並べる棋譜は重要です。
自分のあこがれる棋士の棋譜をたくさん並べましょう。

私の次の目標は、『加藤一二三名局集』の全局制覇ですw
さらに厚み重視の棋風になりそうです(笑)

でも、加藤先生は序盤上手な印象があるので、すこしは序盤もうまくなるといいんですがw

定跡を理解するためには、専門家の棋譜を並べるといいという話

定跡の進化の歴史がわかると、その定跡が良く理解できると思うんですが、進化の歴史を詳細に書いてくれている本って意外と少ない。

思いつく限りだと『四間飛車の急所』・『四間飛車穴熊の急所』・『現代将棋の研究』などなど。やっぱり名著が並びます。

なので、ひとつの戦法を得意戦法にするために、戦法別に棋譜並べにおすすめする棋士を紹介していきます。
とりあえず、条件設定
・できる限り長い期間、その戦法で戦っている(ex:平成初期~令和まで)
・定跡の発展に寄与している
・専門家としてのブランドを確立している。
これらの条件を満たす人をピックアップしていきます。

振り飛車編


①四間飛車・角交換四間飛車


→藤井猛九段

ここはもう一択ですね。たまに矢倉を指しますが、平成の四間飛車歴史の中心にいたのは、藤井先生です。

若手だと、井出隼平先生や石井健太郎先生がノーマル四間飛車の専門家として有名です。女流棋士の先生だと、山根ことみ先生・中村真梨花先生が専門家として有名なので、要チェックです。

②中飛車


→近藤正和六段・鈴木大介九段


ゴキゲン中飛車の創業者と中興の祖をチョイスさせていただきました。
近藤先生は、ゴキゲン中飛車の創業者。中飛車の専門家で、並べるだけで、発展の歴史がわかります。

鈴木大介九段は、豪快な棋風で厚みのある振り飛車との相性抜群。参考になりやすいので、入れさせていただきました。

活躍期間が長いひとを優先したチョイスなのですが、最新形の参考には菅井竜也先生もイチオシです。

女流棋士は、里見香奈女流四冠・香川愛生女流が中飛車の採用が多いですね。
ちなみに、ノーマル中飛車は、大山十五世名人がおすすめです。

③三間飛車


→小倉久史七段・山本博志四段


師弟コンビをチョイスさせていただきました。
コーヤン先生も考えたんですが、コーヤン流は難しいので、比較的に真似しやすい下町流を選ばせていただきました。

山本四段は、最新形に定評がありますからね。上川香織先生が女流では専門家です。

④相振り飛車


→久保利明九段・菅井竜也七段・戸辺誠七段・西川和宏六段

相振りは対局数が少ないので、多めにピックアップしました。

菅井・戸辺両先生は00年代後半から相振り飛車の進化の中心にいました。久保九段は、純粋振り飛車党として、デビューから振り飛車党の中心にいたのでピックアップ。西川先生は、独自の相振り飛車“西川流”(ノーマル振り飛車の手順で戦う相振り飛車・四間飛車にすることも)がありますからね。


相振り飛車は、女流棋士の世界でさかんに指されているので、そちらを並べるのもおすすめです。今まで紹介した女流棋士の先生は相振り採用率も高いので、ぜひとも並べてみてください。

(以下、居飛車編を追記予定)

将棋で初段になるために必要な勉強量の考察

はじめに

ということで今回は将棋初段を目指す人がどのくらい勉強すればいいのかを考察していきます。
初段になるためには、あまり難しすぎる勉強は逆効果ではないかというのが私の持論です。
難しい問題集(『羽生の終盤術』やら『寄せの手筋200』)、長い詰将棋、定跡の最前線への挑戦等々……

級位者の方には難しすぎる。というか私もよくわからない(;’∀’)

勉強中に寝落ちした人のイラスト(女性)


なので、逆に簡単な問題を数多くこなすこと。これが大事だと思います。見栄を張らずに、自分ができる範囲の勉強を蓄積できることが必要じゃないかと最近思うのです。

ということで今回は仮説の域をでませんが、私や何人か将棋を一緒にやって初段になった方々の勉強法を参考に、初段になるために必要な勉強量を推測していきたいと思います。

正直、量は目安です。あくまで参考程度にしてください。

詰将棋


・ 1手詰 300問
・3手詰 1200問
・5手詰 1000問

これくらいが目安かなと思います。
合計2500問です。これは全部初見である必要はありません。同じ問題集を何度も解くことで稼いでほしい分量だと思います。

有段者は、基本的な3手詰200問くらいならたぶん30~60分くらいあれば解き終わると思います。
私は詰将棋解くのが遅いほうですが、この前高橋先生の『3手詰将棋』200問をだいたい30分くらいで完答できました。
3手詰を解くのは息を吐くように普通のことくらいの感覚を体に叩きこみましょう。

そして、5手詰です。
やったことがあるひとはわかると思いますが、3から5手にステップアップするのが本当に難しいです。
問題を見てわからなかったら、答えを見る。答えを理解したら、もう一度問題を解く。この繰り返しで5手詰へのステップアップを乗り越えましょう。

5手詰が当たり前のように解けるようになったら初段はもうすぐそこのイメージです。

次の一手問題

次の一手問題 2000問
ちょっと数が多くてびっくりしたかもしれませんが、次の一手信者の私的にはこれくらい必要だと思います。
正直言えば、難しい問題は不要です。寄せとか必至とかしのぎとかの専門的な問題集は、有段者向けなので、無理しなくていいと思います。
基本的な手筋(『羽生の法則』レベル)と詰将棋で、終盤の基礎力は作ることができます。

羽生の法則を基本に問題集代わりにして、振り飛車党の人は捌き関係の問題集を使って補う感じがいいと思います。
居飛車党の人は、歩の手筋をより深く学ぶことをお勧めします。

だいたい、3種類の問題集を何周かしっかり解くことで初段クラスの手筋力を身に着けることができると思います。

定跡


基本的な定跡をさわり程度おぼえておく
初段になるまで、あまり定跡については無理をしなくていいと思います。
定跡はやろうとすれば、際限なく深い沼に引きこまれます。

基本的な方針、角交換のタイミング、攻め方などを手順の暗記ではなく理由を理解していく方針が一番です。

初段前後であれば、早々に定跡から外れることの方が多いので、なるべく方針を理解すること。あとは次の一手で鍛えた手筋力でなんとかなります(笑)

そして、奇襲戦法への簡単な対策を有段者やネット情報から教えてもらいましょう。嬉野流・筋違い角などなど。奇襲好きは数多くいます。

この段階なら定跡よりも奇襲戦法への対応が一番重要になってくるような気がします。なので、よく使う定跡の基本方針+苦手な奇襲戦法の対策の二本柱で深みにはまることなく、理解をしていけばOK

まとめ

ということで、簡単なまとめです。

言いたいことはひとつだけ。

「見栄を張らずに、なるべく簡単な本と問題集を繰り返して解く」

以上です。