大山vs中原全局集研究(前編)

はじめに

現在、高速棋譜並べをためして、大山康晴vs中原誠の全局集を並べています!

約50局ほど並べました。

1967年から1972年までですね。

ここが二人の天王山ということで、世代交代をかけた大一番が多いです。

ということで、約三割ならべたところの感想を書きます!

大山VS中原全局集 [ 大山康晴 ]

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戦型について

ほぼすべて対抗型。

大山先生は中飛車と四間飛車が多くて、三間飛車は少なめ。

対して中原先生は、位取りが多くてその次に棒銀。

これは四間飛車の歴史でも書いたことがあります!

あと、大山先生は後に封印する振り飛車穴熊を積極的に採用しています。

振り飛車戦型:四間飛車35% 中飛車35% 三間飛車 20% その他 10%

居飛車戦型:位取り40% 棒銀20% 力戦形の急戦20% その他20%

こんな感じの採用率です。やっぱり、位取りが多いですね。

対して、振り飛車は中飛車が意外と多いですね。四間飛車とほぼ同率。居飛車穴熊が存在しない世界でのノーマル中飛車の優秀性が如実に出ています。

二人の棋風について

大山先生はもちろん受け将棋。たいして、中原先生は厚みをいかした攻撃で攻めをつなげまくる超攻め将棋です。

歴代最強クラスの受けをもつ大山先生にたいして、すさまじく攻めを繋いでいかます。

いまではほとんどない位取りの戦型の良さが際立っています。

厚みがあると、攻撃の繋ぎやすさが段違いなので、それを活かすのが本当にうまい。

たぶん、この時代の中原先生は歴代最強クラスの攻め将棋です。

私は、自然流を、自然に攻めをつなぐ流派だと思っていますw

攻め将棋の人は、中原先生の棋譜を並べるとすごさが際立つはずですよ。

史上最強クラスの受け将棋の大山先生が、中原先生の攻めに相当苦戦しているのが、その証拠。

いや~、密度が濃い5年間の棋譜でした。

次は、100局まで並べたら感想記事を書きます。

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