はじめに
カクヨムに『冴えない彼女の育てかた』の二次創作SS『冴えない彼女の育ちかた』を連載しているので、そちらの解説になります。もうすぐ映画公開なので、勝手にどんどん盛り上がっていきます(笑)
今回は、完全に自己満足なので、飛ばして読んでもらって大丈夫です。いろいろ書いていますが、完全に痛い妄想です笑。そう思って読んでください。以前、カクヨムにも同じ内容のものを投稿しています。
1.本作品のコンセプトについて
簡単に、コンセプトについてですが、「原作やアニメでえがかれていなかった幕間を作者の妄想で書いてみよう」というものを設定しました。二次創作としては、なにをあたりまえのことをと言われてしまいそうですが、これが初の二次創作なので、そこを強く意識しています。
2.ヒロインたちの考察
まず、これを書くのにあたって、原作『冴えない彼女の育てかた』のメインヒロイン加藤恵について、考えてみました。
わたしが、一番最初に疑問に思うのは、加藤はいつどこの段階で倫也のことを好きになったのかについてでした。作中では、感情の増減の幅については語られていましたが、明確なタイミングについては語られていないのではないかと思います。
なので、私としては「加藤の帽子が風に飛ばされて、アルバイト中の倫也がそれを拾いに行った瞬間」をそのタイミングに設定しております。
つまり、原作の最初から、すでに加藤は無意識かもしれないが、倫也に対して一定の好意が存在しているのではないかという考えです。
これについて、想定した根拠というのは、原作1巻で加藤が家族そろっての旅行を途中ですっぽかしたことをあげています。正直、これって倫也に対するかなりの好意を示す指標じゃないのかなと私は推論しているのです。
そんな、痛い妄想をしていたら、できたのがこの二次創作の「第1話 約束の坂で【原作1巻 霞ヶ丘視点】」というわけです。これは、霞ヶ丘先輩の視点を借りて、作者の考えを書いているのです。
原作第一部(原作7巻、アニメ2期最終話まで)について思うのは、加藤は結局のところメインヒロインに成りきれていなかったのではないかという妄想でした。
1~6巻まで、ずっとメインヒロインポジションにいながら、最終的にエリリとの選択肢において選ばれなかった。メインヒロインになりきれなかった。だからこそ、彼女をちゃんとしたメインヒロインにするために必要だったのが、原作の第二部になるんじゃないのかと思うのです。
そして、第二部につながるフラグとしては、エリリの自主的な退場が大きいんだと思います。
エリリは、「退場した」とは思っていないと思いますが、やはり、倫也と才能のどちらを選ぶのかという段階で、彼女は後者を選んでしまったのが大きい。それは、作中作の「恋するメトロノーム」の最終段階の選択肢とも重なるところがあります。
原作世界線上において、メインヒロインになりえたのは、加藤かエリリのどちらかだろうなと私は勝手に妄想しております。下記のような関係ですね。
加藤≧エリリ>詩羽>出海=美智留
上記のエリリと詩羽の間には、たぶん大きな壁がある。
エリリは、下手すれば加藤すら飲みこめる存在だけど、詩羽先輩がそうなるのはかなり難しいんじゃないか。
でも、番外編として詩羽先輩がメインヒロインの『恋するメトロノーム』があるじゃないかというひともいるでしょう。
あの作品は、倫也がゲームを作らない世界線ですよね。つまり、加藤との運命的な出会いは存在せず、それに触発されたゲーム作りもおこなわれていない。そうなるとどうなるか? エリリとの和解もおこなわれていなくて、喧嘩が進行中になっているということ。上記の関係から、上位ふたりが消えることで、詩羽が最上位になった世界線ということです。
そう考えると、本当に詩羽先輩って不憫なポジションだなと思います。だからこそ、最終巻直前にすごく魅力的なキャラクターになっている。この二次創作でも、その考えが反映されております。