なぜ四間飛車・三間飛車でなんでも玉頭銀ではまずいのかを解説

ということで、四間飛車党にとっては最大の攻撃力を誇る玉頭銀です!
とりあえず、これで攻めるという級位者の人も多いと思いますが、それは基本的にNGです。

基本的にこれができるには相手が、▲4五歩早仕掛けや居飛車穴熊・左美濃などの持久戦の時です。

これは自分と二段の方の実戦例ですが、↓

自分がエルモに構えていて、早仕掛けか斜め棒銀かまだ形成を見せていないとしますね。
その時に玉頭銀にしてしまうと

画像の部分の角頭の守りが弱くなってしまうんです。
居飛車は斜め棒銀でそこを攻めてきます。▲3五歩でしかけ、斜め棒銀がさく裂。角交換しても飛車成を防ぐことが難しくなり、結構難しい情勢になります。

船囲いでもエルモでも▲4四歩を待ってから仕掛けたほうが良いと思います。

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【王将戦感想】史上最年少5冠誕生! 藤井聡太4冠圧巻の4連勝!

いや、圧巻の将棋でした。

先手渡辺明王将は矢倉、後手藤井聡太4冠は雁木になりました。

頂上決戦にふさわしい戦型ですね。江戸時代から続く将棋です!

渡辺先生は、矢倉に囲わずに早繰り銀にして、速攻を仕掛けます。

かなり研究されている渡辺将棋の雰囲気がぷんぷんで、1日目は藤井聡太4冠がかなり時間を使っていた印象です。

お互いに固めきることなく、乱打戦になりましたね。厚みと厚みのぶつかりあい。ほとんど時間を使わない渡辺将棋。

まさに切り札を投入した感じでしょう。作った厚みとスペースを生かして猛攻を仕掛けています。受けに入った藤井先生が逆に怖いです。

最近は、受けの藤井ですからね。

と金を作られたのにどんどん陣形が盛り上がっていく。いや、昭和の将棋みたいだな。

中原将棋の系譜を感じる。

攻められていたはずの藤井が一瞬のスキを突いて馬成り。ここらへんで形成が変わっている。恐怖しか感じない。

そして、受け将棋特有の守りながら相手のやりたいことを潰していく超高等テクニックを披露して、じわじわと渡辺玉を土俵際に追い込んでいきます。

そして、最後は強烈な一撃で詰み。

いや、全盛期の大山+中原将棋みたいなレベルになっていて、間違いなく史上最強の棋士になりつつある。

強すぎますよ、これは・・・

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疲れているときの将棋との向き合い方!!~今泉先生に学ぶ平日は詰将棋中心・休日に対局法~

もうすぐ年末。12月ということでお仕事も忙しいですよね。自分は小説のコンテストもあるので結構やばいです。

なので、最近は将棋とは省エネモードでおつきあい中。
しかし、棋力はできる限り維持したいので、なるべく詰将棋を解いています。

将棋クエストが最近詰将棋を充実させてくれているので、うまく活用するといいと思います。
自分は、詰将棋のレート30~50問くらい、詰将棋ラン2回分をやっていますね。
詰将棋ランは25~30問くらい解けるので、だいたい1日100問の詰将棋を解いております。

あとは定跡ノートの読み返しを適宜。

対局は、土日に回して、平日は勉強中心ですね。

30分くらい時間を取れればできるのでおすすめ。

実はこの勉強法には元ネタがあって。

以下、今泉健司先生のブログの引用です↓

3手、5手、7手を1日1000問解いています。
毎日反復することがいちばん大事と思っています。

http://imaizumi41phoenix.seesaa.net/article/404415646.html

これはアマチュア時代にやっていた勉強法らしいので、1000問は難しくても10分の1はやりたいなと(笑)
前に今泉先生のドキュメンタリーを見た時も、平日はお仕事が忙しいから詰将棋中心と答えていたのをおぼえているので、これはなかなかいいと思います。

詰将棋ランのおかげで、読みのスピードが速くなっている気がしてます。
かなりおすすめ。

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羽生将棋と藤井新竜王の将棋を比べての雑感

いや、藤井聡太先生が強すぎますね。

圧倒的な強さで豊島将之竜王を破り、史上最年少4冠が爆誕しました。

藤井将棋の強さは、終盤の完成度と厚みを生かした中盤の戦い方、研究に裏付けられた序盤の精度があげられると思います。

デビュー時は、すごい厚みを生かした攻め将棋だなと思っていたんですが、タイトル奪取後は厚みを生かした受けからのカウンターのような将棋も増えてきて、今ではかなり受け将棋のように見受けられます。

そして、受けに回っても強いんですよね。読みの精度がすごいから、むしろ受けている方が安定感があるまである。

藤井聡太全局集と棋譜速報でほとんどの棋譜を並べていますが、本当に正統派居飛車党の将棋ですね。

それに対して、自分は羽生先生の将棋は難しいと感じてしまう。

羽生先生の棋譜も速報や名局集、100番勝負シリーズとかで数百以上は並べているはずなんですが、どうしてもとらえどころがないと感じます。

やはり、オールラウンダーだからなのか。藤井将棋や永瀬将棋は厚みの使い方。佐藤会長は序盤の独創力とそれをまとめる力強さ。森内将棋は、強靭な受け。豊島将棋の粘り強さ。そんな棋風を感じるんですが、羽生将棋は自然すぎて、怖い。

確かに羽生マジックのような終盤の驚くような一手は個性なんでしょうけどね。

でも中盤は攻め将棋よりだけど、自然な感じ。

中原将棋を自然流と言いますが、自分は中原将棋=厚みを生かした攻め将棋のように見ているので、どちらかといえば羽生将棋が自然流なんじゃないかなと思うんですよ。

オールラウンダーはこだわりが薄いとよく聞くので、やはりその万能性がリズムのような棋風に出てこないのかなと思ったり。

こう比べてみると、羽生先生の将棋って長い将棋の歴史の中でも特に異質だったんじゃないかなと思うんですよね。

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ビジネス書の内容を将棋の勉強法に落とし込んでみた!

ということで最近は暇な時間は、オーディオブックを聞いているんですが、たまにはビジネス書でも読むかとこちらの本を読んでみました↓

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でこちらの勉強法を将棋に当てはめると・・・

①なるべく気張らずにできるスマホに将棋の本や問題集を入れておく

②ゴリゴリ頭に入れようとしない

③自分がワクワクする勉強を中心に組み立てる

こんな感じかなと!

①は、机や盤の前じゃないと将棋ができないと考えるとハードルが上がりすぎて、脳が拒否しちゃうから手軽に見ることができるスマホを使うといいと思うんですよね。

それなら②の条件もクリアできる。

電子書籍で定跡書や寄せの問題集、次の一手。スマホアプリで詰将棋とか。
あと、ぴよ将棋などで読むことができる棋譜ファイルとか月額400円で棋譜速報が見れる将棋連盟のアプリとか。

その日の気分で詰将棋はしたくないとか次の一手は嫌だなみたいなものがあると思うので、できる限りバリエーションに富んだ本やアプリを入れておくとよさそうw

こんな感じで勉強のハードルを下げると将棋漬けになりやすいと思います!

おススメ詰将棋と次の一手↓

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【NHK杯観戦記】▲郷田真隆九段vs△渡辺明名人~居飛車党正統派同士の激突~

ということでNHK杯を見ていました!!

2回戦屈指の好カードでしたよね。

棋譜のリンクはこちら↓

https://www.nhk.or.jp/goshogi/shogi/score.html?d=20211107

角換わりになりました。

角換わり相腰掛け銀!

やはり、王道ですね。後手の名人が、九筋の位を放棄して、お互いに手待ちしながらの神経戦の序盤。

最近、角換わりは追っていなかったんですが、いや~ひりつきますよね。

そして、名人が後手にもかかわらず積極的に攻めていく!!

お互いに攻め将棋ですからね。渡辺名人が先攻かと思いきや、ここからさらに神経戦!!

いや、角換わり進化しすぎて難しすぎますね(笑)

攻めあいですが、先手の右桂の頭を狙って後手から攻め合う感じ。

それに対して、先手の郷田先生も守ってばかりはいられないと雀刺しからの端攻め!?

お互いに自分の主張をぶつけ合っていますね。

郷田先生は飛車も捨てて、大猛攻!

そして、2枚の角をうまく使って寄せきってしまいました(;’∀’)

すごい棋譜だ。

キレキレの郷田将棋の真髄。しびれる終盤で名人を圧倒しましたねぇ

これはすごい会心譜です。居飛車党の人は並べた方がいいですよ!!

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穴熊党になりたい人向けの棋書の進め方!!(居飛車穴熊編)

ということで、先崎先生の穴熊本を読んで感動したので書いていきます!

居飛車穴熊編

①ホントに勝てる穴熊(レベル:級位者~初段)

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とりあえず、級位者の方は絶対に読んだ方がいい。これを読まないと始まらないレベル。

穴熊を指したいと思ったらすぐに買うべき本です。

わかりやすい上に穴熊の基本はすべてこれに詰まっている!

居飛車穴熊だけなら前半部分と最後の相穴熊部分を読めばOK

②四間飛車破り(レベル:初段前後)

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先崎先生の本の唯一の惜しいところは藤井システム前までの定跡が中心で、松尾流などが書いていないことです。

なので、次は名著と評判のこちらがおススメ。

こちらも非常にわかりやすい。

③斬り合いで勝つ! 深浦の居飛車穴熊(レベル:有段者)

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こちらは最新の定跡を取り扱うので非常に難易度が高い。

なので、完全に有段者向けです!!

わからないなら無理しない方がいい。

90年代:先崎本

00年代:渡辺本

令和年代:深浦本

これでほぼほぼ居飛車穴熊を学ぶことができると思います。

【2000文字棋書レビュー】『AI時代の新手法!対振り飛車金無双急戦』~読み応え抜群、有段者向けの本格派定跡書~

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ということで昨日のアンケ結果で選ばれたこの本をレビューしていきます。
一言でまとめれば、「まさに所司本。変化が膨大で、好き嫌いがわかれる」

所司先生の本は毎回この形式ですよね。
辞書みたいな定跡書でした。

たぶん、級位者さんにはレベルが高すぎておいて行かれる可能性が高いです。
本文に出てくる変化が膨大で、どんどん脇道にそれるのですべてを1から覚えようと頑張ると挫折します。

なので最初は主要変化をおさえるだけにしたほうがいいでしょう。
で、実戦でわからないところがあったら、その変化をピックアップして読む感じ。

受験英語の『ロイヤル英文法』みたいな本です(笑)

一番最初の基本図までを説明してある章がかなり重要なので読み飛ばしてはいけません。さっそくわからなくなる恐れが(笑)

第1章・第2章・第3章は対四間飛車

この金無双急戦は、相手の陣形が急戦に弱い場合は、そのまま急戦で攻める。

急戦に強い場合は、金無双から穴熊に組み替えるのが狙いで、どういう時に穴熊に変えるか。

どういう時は急戦で攻めるかを説明しています。

仕掛け筋は、同時期に誕生したエルモ急戦のほうが分かりやすくて楽なんですが、こちらは含みが多いのでかなり複雑な味。

穴熊に組み替えることも考慮しているので、そのせいで定跡が複雑化していますよね。なので、級位者の方はエルモ急戦や船囲い急戦、居飛車穴熊をおぼえてから参戦した方がよさそうです。

四間飛車の対策は、後出しじゃんけん気味になるのでそこがつらいのですが・・・

基本的な急戦筋は、斜め棒銀と同じなので対処法はいつもの定跡を参照していけばいいと思います。それ用に陣形を組んでいると穴熊にされて一局になるんですけどね。

1・2・3章の使い分けは、四間飛車がどうやって金無双急戦を待ち受けているかで変わります。

1・2章は5筋の歩を突いて美濃囲いを崩さずに待ち構えているパターン。1章は三間飛車に振り直し、2章は振り直さずに受けるパターン。2章では富沢キック(ポンポン桂)の攻めもあるのでいろいろおもしろい。

3章は高美濃への変化です。

四間飛車党が読むなら1章だけでもいいかも!

そして、どれも難しいので有段者向け。

第4章は角交換四間飛車

これは角交換四間飛車対策金無双。俗にいう△3三角型で待機する角交換四間飛車ですね。取り扱っている定跡が狭いのでご注意を!

振り飛車側から角交換する場合は、居飛車は銀冠にして対策すればいいから、どうやら取り扱っていないようです。

この戦型は、対角交換四間飛車にしては珍しく居飛車側が主導権を握りやすいのが特徴です。

ただ、かなり難解な定跡になるので、指しこなすには実力が必要。

4→3戦法対策も入っています。

第5章は対先手中飛車

こちらも四間飛車に比べて取り扱っている定跡が狭いのでご注意を!

4手目でこれをしないと成立しない形です!

さらに

中飛車からこの仕掛けを食らうと成立しません!

なので、ちょっとアマ的には作るのが難しいのが本音です(上記の仕掛けは自分も得意)

角道を閉じずに戦うやりかたもあるので、中飛車をすべて金無双で対策するのは難しいです!

自分は中飛車も専門ですが、この局面にはおそらくならないと判断してある程度、手筋を勉強する程度にしました。

第6章は対三間飛車

これはハチワンシステムに関連しています。

ここから後手は雁木にも振り飛車にもできますからね。

詳しくはこちらを!

居飛車側は早仕掛けを狙っていくのがセオリーですね。

これに対して三間は四間飛車にしてから△3二金で押さえ込むのがセオリー。

でこの早仕掛けの定跡から進んで、金無双にするのがこの本の内容ですね。

こちらも結構狭い範囲を書いているので、三間飛車をピンポイントで狙うのは難しそうです。

まとめ

というわけで、やはり金無双急戦は対四間飛車がメインですね。その他は条件付きで成立しているので注意しなくてはいけないところです。

四間飛車に関する部分はとても使いやすく、変化も深いのでそこをメインにして辞書のように使っていくのがおススメです。

難易度は、全体を通して有段者向け。成立する条件も結構きついものも多いので、級位者の方はご注意ください!

見様見真似だとやけどしそうな気がします。

振り飛車党は、四間飛車を指す人は読んだ方がいいかもですが、中飛車・三間飛車党はそこまで優先順位高くないです。

角交換四間飛車党は、角道オープン型中心の人は読んだ方がいいかな?

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【1700文字棋書レビュー】『1手ずつ解説する角換わり棒銀 』~棒銀の専門家の自分がおススメする居飛車党が初級者時代から有段者になっても使い続けられる名著~

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今回はこちらの棋書のレビューになります。

最初は、級位者の方向けの入門書だろうと思っていたんですが・・・

読んでみると、入門者レベルから有段者向けの変化までかなり盛りだくさんの内容で、すごい名著でした!

最初の章は、まぁ入門用の勉強なんですが、読み進めていくうちに有段者向けの記事も少しずつ出てくる感じ。

居飛車党の最初の一冊としてはこれを推したいくらいの完成度。

角換わりと雁木は居飛車党は避けられないので、この本をマスターするだけで相居飛車対策は結構な部分カバーできると思います。

銀交換した後、何をすればいいのかわからないという入門者の悩みもこちらで解決可能ですね。ちょっと難しいんですが(笑)

第1章は棒銀の基本的な狙い

角換わりの組み方は令和と平成の間みたいな感じ。有段者向けになると少しぬるい気はしますが、ここは基本中の基本を学ぶということでしょうね。

腰掛け銀に対して、棒銀が攻めまくって銀交換。その後は端から手を作っていき角捨てる定跡ですね。

アマ3級クラスまではこの内容だけでOKです。

この章を徹底的に覚えれば、角換わりに関しては3級になれると思います。

第2章は腰掛け銀の棒銀対策

この棒銀が出てきたところで、△2二銀と引くのがメジャーな棒銀対策ですね。

これはちょっと高度な話も出てくるので初段前後レベルだと思います。

棒銀も悪くなるわけではないのでゆっくり持久戦にシフトしていく感じ。

これは明確な狙いがないのでちょっと力将棋になりやすい形。

後手になったときの棒銀対策としてはかなり優秀で、これがマスターできればたぶん初段行けると思う。

第1章からここに行くのは難しいかもですが、対棒銀に悩んでいる人はここを読みましょう!

第3章は端から攻める棒銀

こちらも棒銀対策としてはメジャーですよね。

棒銀は銀を捨てて香車と交換。端攻めをしていく基本定跡。

90年代前後プロの将棋でもよく見た定跡です。

第1章の次は第3章を読んだ方がいいと思いました。こちらはアマ2級~初段クラスの知識だと思っているので、基本的な狙いがわかったら今度はこっちをやった方がいいと思います。

第2章は、どちらかといえば棒銀対策の意味合いが強いですから!

第4章は棒銀vs早繰り銀(角打ち込み型)

ここらへんからちょっとレベルが上がります。

アマ初段前後レベル。

棒銀は早繰り銀にどうして弱いのか。それは棒銀が△5四角など角打ちに弱いからなんですよね。(腰掛け銀では打てない場所に角を打てる)

角換わり3すくみがよくわかる定跡です。

ここら辺は強くなってから読んだ方がいいような気もしますね。1~3章でアマ初段クラスになってからここを読んだ方がいいと思います。普通に内容は有段者クラスですからね。

わからなければ1~3章を完璧にする方針でOKです!

第5章は相棒銀

これは級位者間で特に多い形ですね。だから、4章を飛ばしても読んでおいた方がいい内容。同型だと基本的に先にさせる先手の方が有利!

ただ後手陣を崩す方法が結構難しいので理解が難しいのが難点。

ただ、居飛車党の感覚をつかむためには必須の章なので、2級くらいのレベルになったら読んだ方がいいと思います!

第6章は▲7八金省略型

はい、ここは有段者でも読んだ方がいい内容ですb

この金を省略しているので、実は後手の早繰り銀が間に合わないんですよねw

棒銀の速攻・角捨てで先手の攻撃が華麗に決まります。

実は、自分もこれをよく使っていてので、元ネタはこの本かと納得しました(ネットの棋譜並べで覚えた)

この第6章は普通に有段者が読むべき内容なのでしっかり勉強しましょう。

まとめ

ということでアマ入門者から三段クラスまでずっと使い続けることができる角換わり棒銀の名著でした!

アマ初段になりたい人はこれに特化していくのも十分ありです。

相腰掛け銀は難しすぎますからね。

角換わりは棒銀だけでも有段者になれると思っているので、この1冊でかなりのレベル帯まで一緒に成長できるはずです!

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【1600文字棋書レビュー】『現代後手四間飛車のすべて』~居飛車党も読むべき名著だが非常に高レベル~

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ということでこれを読みました!

後手四間飛車のすべて

名著と評判だったのでずっと気になっていたんですよね。

自分は四間飛車も良く指すので定跡をアップロード!

第1章はエルモ急戦

エルモ急戦です。最初はエルモ急戦の成功パターンを披露して、その後は対策。

△4三銀型四間飛車と△3二銀型四間飛車の対策が書かれているのでどちらかだけでもOK。自分が指す方を優先して読んだ方がいいと思います。

この急戦に関しては比較的にとっつきやすいので初段前後のレベルの方にもおすすめ。エルモ急戦に悩む四間飛車党は必見の内容だと思いました。

定跡難易度は△4三銀のほうが簡単だと思います。悩んでいる人はそっちを優先でいいと思います。

第2章は左美濃~銀冠穴熊

今流行中の▲7九玉型左美濃です!

ただ、先手は左美濃ではなく銀冠経由の銀冠穴熊にしてくる定跡になっています。

▲7九玉型左美濃のままで戦う定跡もあるのでそっちも読みたかった!

でも、このような形から右玉のように変化して棒銀で穴熊を潰す手順はめちゃくちゃ勉強になりました。この章も比較的にわかりやすいので初段前後の方でも読みやすいと思います。

第3章はトーチカ(ミレニアム)対策

こちらもミレニアム定跡の最新形。ここら辺から少しずつ難しくなってきますが、この対策は知らないと指せないレベルなので、四間飛車党は必読の内容だと思います。

あと、三間飛車がどうしてミレニアムに強いのか書かれていて勉強になりました(笑)

この章はミレニアムに悩むすべての振り飛車党が読んだ方がいい内容です!

第4章は△9五歩型位取り四間飛車vs居飛車穴熊

非情に難易度が高いのがこの章です。

何十年も続いているこの定跡の最新型ですから、どうしても難しくなります。

居飛車穴熊の左金の位置などで定跡も変わってきて難解ですからね。この章はたぶんアマ高段じゃないと手に負えないクラスの難易度です。

プロでも結論が難解っていうものが多いですからね。無理して読まなくてもOKだと思います!

第5章は端歩突き穴熊vs振り飛車ミレニアム

この章を読むために、この本があると言ってもいいくらい素晴らしい内容です!

・端歩突き穴熊vs藤井システムの現状(及び右銀急戦)

・端歩突き穴熊のメリット

この冒頭のまとめが最高に勉強になりますので、居飛車党でも読んだ方がいいと思う内容になっています。

端歩突き穴熊対策として振り飛車ミレニアムがあるわけですね。

居飛車党と四間飛車を指す人は必見です。

ただ、内容は難しいので、丁寧に読まないといけないんですね。内容的には有段者向け。

玉頭戦になれば、振り飛車ミレニアムが有利になるわけで居飛車穴熊としてはかなり厄介な相手が誕生したなと。

振り飛車党としてはバンバン攻めることができるの気持ちいいんですが。

第6章は駆け引き

これも絶対に読んで欲しい内容ですね。

普通ならこういう形で美濃囲いを作るわけなんですが(天守閣美濃藤井システムを使うため)、振り飛車ミレニアムや耀龍四間飛車を使うためには、この形を作らないといけないわけです。

でこの形だと居飛車側の天守閣美濃が復活できるんです。

よって、序盤戦術の駆け引きはカオスになりつつあるんですよね。

その周辺の一手一手の意味が詳しく書かれていてとても勉強になります。

ここも居飛車党も読んだ方がいい内容。ただし、レベルは有段者向けです。

まとめ

序盤の内容は比較的にとっつきやすいんですが、終盤の内容はかなり難解です。

ただし、終盤は居飛車党も読んだ方がいい内容なので、名著であることは間違いない!

全体的にレベルが高い本なので、無理せずに何度も読みたい感じですね。

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