いや、すごい対局でした。
渡辺名人が矢倉を目指すと、藤井聡太先生は袖飛車急戦です。
マイナーな急戦矢倉。これはかなり準備をしてきた感じですね。ここ半年くらいでたまに見る形でまだまだ金脈が眠っていそうです。
http://live.shogi.or.jp/kisei/kifu/92/kisei202107030101.html(公式棋譜へのリンクです)
令和時代の矢倉は急戦矢倉にされたらお互いに攻め合うのが定跡!
雁木っぽい後手陣のバランスの良さが目立ちます。
お互いに猛攻を繰り広げる感じで頂上決戦にふさわしい内容でした。
70手付近で渡辺名人が勝負手。控室は無理気味ではないかとも言われていたようです。後手玉の広さが生きる展開で、こういうスペースの使い方に関しては藤井聡太先生は最強。
詰むや詰まざるかの展開になれば藤井将棋の真骨頂。
そして、飛び出した神の一手△7一飛車。馬の利きに飛車を逃がす強手ですね。
飛車を犠牲にすることで馬を動かし、桂馬を打ち込むスペースを作る・・・
まるでチェスのエンディングみたいな鮮やかな手で史上最年少九段が誕生しました。
いや、この光景を生で目撃できたのは至高ですね。
「神の存在を見た」名局でしたね。
新品価格 |