目次
はじめに
それでは、今回は玉頭位取りについて語っていきたいと思います。
自分の得意戦法で、玉頭に厚みを作る対振り飛車対策の持久戦です。
昭和期にはたくさん指されましたが、今は穴熊の方が分かりやすいので、かなり数を減らしていますね。
私の棋風的には結構合っているんですが、定跡というよりは力勝負に近い形で、振り飛車を持つ人もしっかり対策を知っている人は少ないと思うので、対策の考え方を紹介していきたいと思います。
とりあえず、居飛車の理想形を紹介します。この形ができれば居飛車がとても指しやすいです。
定跡化するのは難しいので、今回はコツのような形で書いていきます。
主要な2つの対策
これが主要な2大対策です。
このほかに、振り飛車側からの角交換もありますが、居飛車が正確に指すと、振り飛車不利になるので、とりあえずこの2つを紹介。
玉頭位取りは、ノーマル振り飛車ならなんでも使えますが、ほとんどが四間飛車との対局になると思います。ですが、実は角交換振り飛車にも使えるんです(プロの実戦例もありますw)
ということで意外とオールマイティなんですよ。
藤井システムや角交換振り飛車の流行の時に一時的に復活しています。
この戦法が消えてしまったのも、羽生先生が指さなかったからだという説がある位です。
渡辺明の居飛車対振り飛車(2(四間飛車編)) (NHK将棋シリーズ) [ 渡辺明 ] 価格:1,100円 |
こちらの本に詳しく書かれていますw
①の石田流への変化について
(メリット)
・振り飛車の理想形に組める
・先攻がしやすい
(デメリット)
・居飛車も理想形に組めて、玉頭戦に持ち込まれた後、終盤の競い合いになると振り飛車側が勝ちにくい。
・厚みを持った居飛車の縦からの攻撃に美濃囲いが弱い。
こちらの対策は、居飛車も結構指せるので基本的にあまり推奨されていません。
なので、対策②が本命です。
対策②△4四銀型
よって、こちらが本命です。
▲7六歩△3四歩▲2六歩△4四歩▲4八銀△4二飛▲6八玉△7二銀▲7八玉△9四歩▲9六歩△3二銀▲5六歩△5二金左▲5八金右△6二玉▲5七銀△7一玉▲6八銀上△4三銀▲7五歩△6四歩▲2五歩△3三角▲7七銀△4五歩▲7六銀△4四銀
こんな感じの流れで作ります。↑は棋譜をソフトに読ませるときにでも使ってください。
メリット
・振り飛車が主導権を握れる
・居飛車に理想形を許さない
デメリット
・囲いが薄くなりがち
・手筋が結構特殊
この後の流れは
①居飛車が右四間飛車にしてきて、4筋を抑える(もしそれをしてこなかったら、振り飛車が攻めて勝勢です)
②振り飛車側が5筋の歩を交換して、中央をめぐる攻防へ
③美濃囲いの左金を中央の攻撃に参加させる
こんな感じで、居飛車の駒組が中途半端な状況で、振り飛車側が攻めることがポイントです。居飛車の理想形が完成してしまうと、非常に勝ちにくい将棋になるので、理想形はダメ、絶対です。
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「【奇襲戦法研究所】使い手のとっておきの玉頭位取り対策のコツについて」への1件のフィードバック