注意書き
将棋連盟の将棋連盟ライブ中継アプリ等(https://www.shogi.or.jp/lp/mr201704/ )を使って観戦を楽しんでいる方向けの将棋観戦記です。
ただし、将棋連盟から「棋譜利用に関するお願い」(https://www.shogi.or.jp/news/2019/09/post_1824.html )という通達も出ているのでこれを遵守して、観戦記を書いていこうと思います。
・棋譜と図面を使用しない
・読者の方が上記のアプリを使用して棋譜並べをする参考になるように、序盤の構想のどこがおもしろいのかや、終盤の注目ポイントを簡潔に述べる
・あくまで、 将棋連盟ライブ中継アプリ等 のバックナンバーで参考になる対局紹介というレベルで抑える。
今回の対局の基本情報
棋戦名:第38回NHK杯将棋トーナメント
対局者:大山康晴十五世名人 対 羽生善治五段
日付:1988・12・18
観戦記
こちらはアベマさんで、無料公開されているNHK杯のアーカイブ放送を見ながら書いた観戦記です。
[羽生善治九段偉業達成記念!]第38回 NHK杯将棋トーナメント 3回戦・第3局 大山康晴十五世名人 対 羽生善治五段(1988/12/18放送)
https://abema.tv/video/episode/457-1_s38_p37
先手は、羽生先生。此の前年に新人王を獲得したばかりの、まだ五段時代。五冠じゃなくて五段ですからねw
それに対して、大山先生は言わずもながな大名人。
この時は、将棋連盟会長も務めています。
後手の大山先生は、ノーマル中飛車の英ちゃん流中飛車を採用。
5筋突きを後回しにする中飛車ですね。そうすることで、他の筋に飛車を振った時に傷になりにくいんですよね。
穴熊以外にはかなり有効な作戦です。
対して、羽生先生は、ノーマル中飛車に舟囲い急戦です。
急戦に対して最強の守備力を持つ中飛車に、急戦。
さらに、途中で解説の森先生から、急戦vs中飛車の解説があります。
これは今となっては貴重な説明なので、居飛車党はぜひ見てください。
羽生先生は、工夫した棒銀で対抗です。
それに対して、木村美濃風に構えて、袖飛車への変化を目指す大山先生(俗に言う、大山流雲隠れ飛車です。振り飛車黎明期から大山名人が得意としている形)
羽生先生は、袖飛車に対して、ボナンザ囲いのように備えて上部を厚くしました。
以外にも、受け将棋の大山先生が積極的に動いている印象ですね。羽生先生が守勢に回っています。
羽生先生は玉頭をドンドン厚くしていきます。
こうされると、棒銀の銀が取り残されていますが、厚みを作った羽生先生が勝ちやすい印象ですね。
そして、歴代最強のふたりによる玉頭戦に移行です。
たぶん、ここまで豪華な玉頭戦はもう見れないはず。
最後は、大山先生の猛攻をしのぎ切った羽生五段の勝利。
今回の見どころ
・中飛車に対する舟囲い急戦のやりかた
・大山先生の攻撃を利用して厚みを作る羽生先生
・大名人二人による玉頭戦
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