目次
はじめに
ということで、今回は穴熊のお話です。
私も、居飛車穴熊・振り飛車穴熊どちらも採用しております。本格的に使い始めたのは、初段時代くらいからなんですが、よく聞くのは「級位者は穴熊にしないほうがいい」という議論。
感情論的な議論にも、なりやすい部分ではあるのですが、極力それを排して、メリット・デメリットを考えていきたいと思います。
デメリット
・漠然と穴熊に組むと、相手から速攻を受けた場合、一方的に蹂躙される危険性が高い。
特に居飛車穴熊は顕著ですね。四間飛車なら、藤井システム・△4四銀型四間飛車・端攻めなど一直線に穴熊を目指すと危険なことが多いです(三間飛車ならトマホークや左銀速攻、中飛車なら5筋位取りからの速攻、向かい飛車は速攻など)。
ということで、かなり注意深く穴熊に組まないと一方的に攻められて負けることが多くなり勝率が低くなりやすい。
・意外と覚えなくてはいけない変化が多い
これもネック。居飛車穴熊なら上記。振り飛車穴熊でも、対急戦(棒銀・斜め棒銀・4五歩早仕掛け・鷺ノ宮定跡)・対持久戦(左美濃・位取り・相穴熊・銀冠穴熊)、相振り飛車。これに加えて、基本となる美濃囲いパターンもおぼなくてはいけなくなり、負担が大きくなりやすいです。
メリット
・穴熊感覚を学びやすい
穴熊戦には独特の感覚が必要です。距離感・どのタイミングで大駒を捨てていいのか・端攻めへの対処法などなど。それをネイティブ感覚で使いこなせるのはなかなかのメリット。
・攻めのつなぎ方が丁寧になる
穴熊の場合は意外と攻めの駒が少なる場合が多いので、丁寧に攻めをつなげなくてはいけません。固めてドカーンできるのは、終盤のはなしで序中盤はかなり繊細です。
私見
メリット・デメリットを見てきました。
ここで私見を述べたいと思います。
「いま、穴熊を採用しているなら続ける。ほかの戦いかたをメインならそっちに専念する」でどうでしょうか?
おい、政治家の答弁かと怒られそうですが(笑)
浮気せずに、いまやっていることを着実に伸ばしましょう。
穴熊を使うメリット・デメリットはどちらもあって、あえて浮気してまで穴熊にしなくてはいいけど、今使っているなら極めたほうがいいと思います。