注意書き
将棋連盟の将棋連盟ライブ中継アプリ(https://www.shogi.or.jp/lp/mr201704/ )を使って観戦を楽しんでいる方向けの将棋観戦記です。
ただし、将棋連盟から「棋譜利用に関するお願い」(https://www.shogi.or.jp/news/2019/09/post_1824.html )という通達も出ているのでこれを遵守して、観戦記を書いていこうと思います。
・棋譜と図面を使用しない
・読者の方が上記のアプリを使用して棋譜並べをする参考になるように、序盤の構想のどこがおもしろいのかや、終盤の注目ポイントを簡潔に述べる
・あくまで、 将棋連盟ライブ中継アプリ のバックナンバーで参考になる対局紹介というレベルで抑える。
今回の対局の基本情報
棋戦名:第33期竜王戦5組昇級者決定戦
対局者: 桐山清澄 九段 vs. 安用寺孝功 六段
日付:2020.3.18
観戦記
アマには大人気だけど、プロは指さない戦法。
たくさんありますが、今回はそれに焦点を当てて、相振り四間飛車の対局を紹介します。
たしかに、最近は角交換四間飛車の相振りが増えてますね。しかし、今回はノーマル四間飛車です。
現役最年長の桐山先生がたまに指してくれるので、結構棋譜を集めています!
今回は、その最新対局から紹介。
桐山先生 は現役最年長の居飛車・振り飛車・相振り飛車を指しこなすオールラウンダー。これは全盛期からずっとそうですね。タイトルは4期の大棋士です。豊島名人の師匠としても有名ですね。
対して、 安用寺先生は振り飛車党。プロ入り前の中学二年生にてアマ名人戦準優勝を遂げたつわものです。私的には、失礼かもしれませんが「良著量産機」というイメージがあります。戸辺先生・藤井猛先生と並んで 安用寺 先生の振り飛車本ははずれがなくて、いつも参考にしています。
そんな二人の相振り飛車です。
先手の桐山先生は、四間飛車からの金美濃に構える形。
杉本先生の相振り本にも書かれていますが、相振りにおける四間飛車+金美濃の相性はとてもいいですよね。これが分かる人は、かなりの四間飛車通ですw
それに対して、後手の 安用寺先生 はオーソドックスな三間飛車の浮き飛車です。これはとても参考になる棋譜の形ですね。
実は桐山先生は、現役最年長ですが、将棋ソフトを使って研究するほどの序盤通です。
若手だろうが誰だろうが、かなりの確率で有利になっていることが多いのです。
今回も、三間飛車の軽快なフットワークを完璧に抑え込んでいました。
この抑え込むやりかたはとても参考になります。
本当に終盤まで完璧な指しまわしでしたが、最後にミスが出て桐山先生の逆転負け。
80手目付近の攻防は逆転を誘発させる勝負手。
後手のここら辺の逆転のテクニックも勝負術としておさえておきたいところです。
まとめ
この対局の見どころは
・相振り四間飛車の理想を作り出す桐山先生の序盤構想
・三間飛車を抑え込む技術力
・後手の逆転のテクニック
桐山先生には、ぜひとも1000勝達成して欲しいです。
「【将棋観戦記】桐山清澄 九段 vs. 安用寺孝功 六段~アマ待望の序盤巧者の相振り四間飛車~」への1件のフィードバック