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はじめに
インフルエンザにかかってしまって1週間ほど更新が休みになってしまってすいません。
今回は前からあたためておいた四間飛車vs居飛車急戦の基本図を将棋ソフトに読み込ませて、評価値に換算。
ソフトは急戦策のどれを一番有力視しているか。
見ていきたいと考えています。
使うソフトは、「振電」です。振り飛車最強クラスのソフトなので非常に信ぴょう性が高いはずですw
①4六銀左戦法

舟囲い急戦の代表選手、斜め棒銀ですね。
穴熊と人気の相関関係があると言われていて、穴熊が人気の時はこちらが不人気。
こちらが人気の時は、穴熊が不人気らしいです。
火力抜群、守備力不安定のTHE急戦。
さあ、評価値は……

四間飛車「-13」。ほぼ互角ですね。
ただ、固さが段違いなので居飛車が勝ちやすいかどうかは……
あなた次第です(笑)
②▲4五歩早仕掛け

振り飛車には角交換を狙う。わかりやすく基本に忠実な戦法ですね。うまく角交換できたら飛車成りです。
ただ、四間飛車の玉頭銀が明確な対抗策として君臨していますが、そちらをどう判断するのか……

四間飛車「+173」。やはり四間飛車有利な評価値でした。
玉頭銀が本当に優秀なんですよね。
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③棒銀

私が最も急戦最有力だと考えているのがこの「棒銀」です。
急戦の中でも、持久戦になりやすい指しまわしが多くて、プロにもファンが多い急戦策ですね。プロも口々に棒銀が最も有力だと言ってますから、評価値が楽しみです。

四間飛車が「ー145」
振り飛車党の振電ですら、優秀さを認めていますね。
さすがは優勝候補筆頭です。
こちらも名著
④山田定跡

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△3二銀型四間飛車に対して、端角をのぞき込む。
まさに昭和の香りですw
実は、△3二銀型四間飛車使いの私は結構遭遇したりします。
逆に、△3三銀型四間飛車使いのひとはめったに遭遇しないはず。私で言うところの▲4五歩早仕掛け的なw
さて、評価は……

四間飛車側の「-3」
互角ですね。かなり古い急戦策なので、もっと評価が悪いかなと勝手に思っていました(;’∀’)
⑤鷺宮定跡

△3二銀型四間飛車対策として生み出された急戦定跡。
△3二銀型 には強いものの、△4三銀型にはやや弱い印象があります。
つまり、私の四間飛車にかなり有効な急戦ですw
この急戦があるので、 △3二銀型 ではなく △4三銀型 が主流になった背景もあります。ただ、アマには定跡が古いので、不人気。なので、自分も結構やれますw
さて評価は

四間飛車側の「プラス74」
やはり、対策されていることが強く影響されていますね。
力勝負を挑みたい居飛車党としてはフロンティア気味だとは思いますw
⑥右四間飛車

アマチュアの聖典「右四間飛車」です。
火力抜群・形分かりやすい。これだけでも最高ですよねw
四間飛車の4三銀型の待機型が個人的には有力な対策だと思っています。
さあ、評価は……

四間飛車が「マイナス58」
一応上が、有名な形なのでこちらを評価させましたが、実はこれ以外にも有力な形が多いので、一番個性が出る急戦とも言えますw
⑦エルモ急戦

さて、いよいよ急戦のラストです。
将棋ソフト初の急戦”エルモ囲い”です。
舟囲いよりも固く、従来の急戦定跡と被る魅力があります。
舟囲いよりも左の端に強いという特徴もあります。
弱点としては、振り飛車からの角交換に弱かったり、独特の守り方になれるのが大変だったり……
さあ、評価は

振り飛車側のマイナス1です。
やはり使いこなすのが難しいと判断しているんですかね?
エルモ以外のソフトの評価はあまり高くない気がします。
まとめ
ということで、ランキング発表!
居飛車側の評価値を順番に並べます。
1位 棒銀 145
2位 右四間飛車 54
3位 4六銀左戦法 13
以下
山田定跡 3
エルモ急戦 1
鷺宮定跡 ー74
▲4五歩早仕掛け ー173
と続きます。
この傾向としては、棒銀や4六銀左急戦は、じっくりとした攻防も可能で準持久戦的な変化が多いためでしょう。
右四間飛車も左美濃~銀冠~米長玉というふうに囲いの進展性が強いから。
やはり純粋な急戦よりも持久戦を評価するのが、トレンドなんだと思います。
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「居飛車急戦vs四間飛車、将棋ソフトが一番評価する急戦策はなにか?」への4件のフィードバック