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さて、当サイトは夢はでっかく”国内最大級の駒落ちブログ”を目指していますが、やっぱり駒落ちって平手と比べると人気ないんですよね。
なので今回は、駒落ちが不人気の理由を一度見つめなおして、再び大流行を目指して、現状を考えていきたいと思います。そして、そこから導き出される問題点から今後の駒落ちブログの課題としていきます。
やっぱり冷静に現状を考えないと、対策が出てこないと思うんですw

目次
①平手全盛期問題
まずネット将棋の普及です。これで平手全盛期が訪れたことが最大の原因だと思います。
近くに住んでいる人と指す道場全盛期は、いろんなレベルの人と対局する必要があったので、駒落ちも必要でしたが、今はネットで同レベルの人と簡単に対局できるので、駒落ちおぼえなくても強くなれるんですよね。
ただ、初心者がいきなり平手を指すのは難しいのも事実です。盤全体を掌握できずに、変な手を指してしまうことも結構ある状況なら、むしろ考えなくてはいけない盤面が小さい駒落ちから入ったほうが無理せずに強くなれるのと思います。
平手で停滞して伸び悩んでいる人は、一度ネット将棋の平手戦を休んで駒落ちをしてみてもいいのかなと思います。
②ハンディ戦をネガティブなこととして考えてしまう
下手の人も、上手の人も感情的にネガティブな意味合いで駒落ちを見ていることが多いと感じました。
下手の人は、ハンディ戦で負けてしまうのが恥ずかしい。やる気をなくしてしまうというネガティブな面。
ただ、駒落ちって思った以上に、ハンディになっていないんですよね。
2枚落ちで、初期の評価値-2000くらい。終盤の寄せを間違えたら、逆転されるくらいの評価値なので、そんなに恥ずかしく思わなくて大丈夫です。あくまで、レベルが高い人と”互角”に戦えるハンディであって、”絶対に勝てるハンディではない”と考えたほうがいいと思います。
だから、同レベルの人と平手で勝負しているものと同じと考えてしまって大丈夫です。
上手の人は、平手と感覚が違うから嫌だと思う人が多いと思います。ただ、駒落ち上手で養われる力として、”厚みを作り出す力”・”入玉力”が身につきますね。これは力戦や中終盤力に直結する戦い方なので、おぼえて損なしです。
いい機会なので堪能しておぼえてしまいましょうw
③振り飛車党に不人気
振り飛車の神髄は”さばき”。しかし、飛車落ち以下は厚みによる”おさえこみ”を重視する縦の将棋になりやすいんですよねw
だから、相手の大駒をぶんどって、敵陣にドカーンという爽快な振り飛車の横の将棋ができないんですよね。
逆に居飛車党みたいに、厚みを作ってじわじわ勝つみたいな棋風の人にはどはまりするんですけどね(笑)
振り飛車党さんが、逆に居飛車をおぼえるときには駒落ちって結構有効ですw
もともと居飛車全盛期に考えられた駒落ち定跡なので、立派な居飛車党を養成するために作られている定跡のような気もしますw
もっとも、六枚落ちの端攻めや角落ち・香車落ちの振り飛車定跡などは、振り飛車党にも有効なのでしっかり勉強した方がいいんですが!
④定跡をおぼえるのが面倒だし、駒落ちの本も結構高い
労力の問題ですね。これも結構大きい。
定跡は結構難しいし、なら平手の勉強をしたい。わかりますw
さらに駒落ちの本も結構高い( ;∀;)
ということで、駒落ちを敬遠する人が多いと思います。
駒落ち定跡で難しいのは、急戦を仕掛ける定跡です。具体的にいうと、「四枚落ち棒銀」「二枚落ち二歩突っ切り」「飛車落ち右四間飛車」がスリートップ。私もできる限りわかりやすい定跡で対応するべきだと考えているので、結構工夫して「なんでも銀多伝」とか「飛車落ち振り飛車定跡」を研究して、少しずつ記事を増やしています。
この難しい定跡を、あえて飛ばして、上のような定跡で代用してもらえればかなり労力が減るとは思います。
記事はこのブログで無料公開しているので、そこらへんは王道定跡の補完になったらいいなとも思っています。たぶん、お財布にも多少は優しいはず。また、パブリックドメインを利用して、江戸時代の駒落ち書『将棋精選』の現代語訳にもチャレンジしているので、総合定跡も公開できるようになれば名実ともに、駒落ち総合サイトを名乗れると思います。今後も少しでも駒落ちのすそ野を広がられるようにがんばりますw
まとめと駒落ちサイトの基本方針
①平手全盛期
→平手だけだと伸び悩む時期はかならず来る。そこを補完するための駒落ち将棋。なので、上達の選択肢を増やすためにも駒落ち将棋には一定の影響力を持っていてほしい。
②駒落ち=ネガティブな風潮の打破
→駒落ちで負けても、決して恥ではない。むしろ、負けた後の反省をしないことが恥である。駒落ちでもたくさん負けて、たくさん手筋をおぼえて、強靭な終盤力を身につけることが当たり前の雰囲気づくりをしたい。このブログで、そういう風潮を作っていきたい。上手を持つ人も平手で応用できる力育成の絶好の機会として考えてもらってばんばん上手を持ってほしい。駒落ち対局を増やしていきたい。
③振り飛車党への配慮
もともと、居飛車党養成のための駒落ちという側面があったのは事実。しかし、最近では新しい風潮もできてきて、中飛車・三間飛車・四間飛車を使った振り飛車定跡も生まれてきている、
今後は従来の定跡にとらわれない自由な指し方もどんどん発展させていくことが必要なので、振り飛車党向けの定跡研究もどんどん増やしていく必要がある。
なので記事もそちらをどんどん増やしていこうと思います。
④定跡とコスト
難しい定跡を代用できる新定跡もどんどん増やしていく。
下手が簡単な定跡・難しい定跡を選択できる余地もどんどん増やしていくべきだと考えます。
コストの問題はどうしようもないところはありますが、古い定跡を公開することで、ある程度の負担減になれるように当サイトでがんばっていきたいです。
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