目次
はじめに
将棋の定跡書って難しい。
twitterでよく見る悩みの一つですね。
私もこの問題に長い間悩まされていました。初段レベルになってやっとなんとなくの意味がわかってきたというのが正直なところです。
将棋の定跡書はなぜ難しいのか。理解するためにはどうすればいいのか。その理由を考えて、今後の将棋上達法の一助になればと思い今回の記事にさせていただきます。
理由1
理由1:そもそも定跡書のほとんどは上級~有段者向けの本である
まず、これがポイントです。問題の大本でもあります。ほとんどの定跡書がアマ初段以上の実力を想定して書かれていると私は思います。これを踏まえて次の理由を読んでもらえると今回の記事の趣旨がわかりやすくなります。
理由2
理由2:前提条件として、基本手筋をマスターしている必要がある
これも級位者の方が定跡書でつまづくポイント。
手筋とは駒の効率的な利用方法です。つまり、一局面における最善手の導き方の基本がわかっていないと、一手一手の意味が分からずに定跡書を読んでも理解できないんです。定跡は手筋の積み重ねだから、手筋がわからない状態でその集合体の定跡を学ぶのは難しい。四則計算ができない小学生がより高度な因数分解ができないのと同じです。『羽生の法則』をマスターしているレベルでやっと定跡書が読めるレベルになるということです。
初段=基本的な手筋をマスターしている状態と考えるとやはり、それくらいの棋力は必要になってきてしまいます。
定跡書を読むこと自体が、一種の応用問題なところはあります。
まずは、自分で考えられるようになること。これが大事です。そうしなければ、定跡書の本当の価値は理解できないでしょう。
理由3
理由3:定跡書は、その戦法が得意な人やおぼえたいひとのために書かれている。
つまり、今得意な人が補強用に読んだり、意欲が高い人が頑張って読む本なんです。生半可な気持ちで挑戦すると挫折します(笑)
理由4
理由4:定跡書には基本的な内容からプロの最新研究まで含まれている
これも定跡書を難しくしているポイント。
基本的な定跡ならわかりやすいし、なじみ深い。でも、プロの最新研究は深すぎてわけわかめ。
なので、定跡書1週目は、基本と書かれている変化だけ確認していくと挫折しなくていいと思います。アマトップクラスにならないとそこまでの知識は不要かもしれません。
まとめ
以上が、定跡書が難しい理由です。
定跡書のネガティブなイメージを書いてしまいましたが、私は定跡書が大好きです。
この記事でいいたいことはひとつ。
「背伸びをしすぎない」こと
まずは、手筋本・次の一手・詰将棋・駒落ち将棋で基礎を固めましょう。
自分でしっかり局面を考えることができるようになって、やっと定跡書の内容が理解できるようになります。
基本的な手筋をマスターして、基礎が完成すれば、定跡書は少しずつ読めるようになっていきます。
そして、定跡書が読めるようになっても、まずは簡単なところからコツコツと積み重ねていくことが大事です。いきなり、難関に挑戦しても間違いなく挫折します。
読めるようになって、完璧に覚えた定跡書は、最高の将棋ライフのパートナーになることでしょう。
そのためにも、今は焦らずコツコツ基礎を積み重ねていくべきです。
あこがれのプロ棋士の本を読みたい。
その気持ちはよくわかります。
でも、冬山登山に軽装でいっても途中で遭難するだけです。
まずは基礎体力をつけるところからはじめていきましょう。
ただ、将棋の定跡書はすぐに絶版になるので、欲しい本は買っておいて鑑賞しましょう。
将棋界を盛り上げるために、どんどん課金してください(笑)
途中図というのが、編者のセンスによってかえってわかりづらくなるときがあります。私の場合。
コメントありがとうございます。
たしかに、あの途中図の切り取りかたって難しいんですよね。
参考図も配置されるとどれがどれだか分からなくなる時も多いですよね!